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2007年2月 4日 (日)

アンダーグラウンドの太陽

200pxtru3magic  

 

 

 

 

 

 

 

#TitleProducer(s)Length
1 "True Magic" DJ Epik 2:51
2 "Undeniable" Rich Harrison 4:16
3 "U R The One" Minnesota 3:58
4 "Thug Is A Drug" Minnesota 2:52
5 "Crime & Medicine" Mos Def 3:08
6 "A Ha" Minnesota 2:35
7 "Dollar Day" Abdul Rahman 5:14
8 "Napoleon Dynamite" Preservation 2:01
9 "There Is A Way" Preservation 3:27
10 "Sun, Moon, Stars" Preservation 4:39
11 "Murder Of A Teenage Life" The Neptunes 3:25
12 "Fake Bonanza" Preservation 4:11
13 "Perfect Timing" Mos Def 4:13
14 "Lifetime" Preservation 5:47
 

 

コイツが以前の記事にも書いた、

ジャケ写も何もない、

MOS DEF の通算3枚目となる新作、

「TRUE MAGIC」 の簡略な全貌です。

確かに各種のHPで

本作のクレジットが明らかになっておりますが、

一体全体どういったワケでこんな暴挙に出たのだろう?

こんなじゃ絶対セールスに響くだろうに。。。

GEFFEN もよく許したモノだ。

 

 

さて、今回は作品についていきなり切り込む前に、

この MOS DEF なる人物像についての

僕のちょっとした所見を書きたいと思います。

多少飛躍した物言いになるとは思いますが、

現在のN.Y. HIP HOPの不振を招いた

一番の原因にあたるのが

彼なのではないかと僕は思っています。

今回の記事のタイトルにも書いた、

“アンダーグラウンドの太陽” 。

映画やCMなどでの露出から見ても、

現在の彼自身は

もう決してその枠にはまる姿ではないのですが、

そういったメディアとの関連性も踏まえて、

シーンが、あるいはオーディエンスが、

彼に求めたアーティスト性とはまったく別の道を進んだ今の彼に 、

“アンダーグラウンドの太陽” は

まったく似つかわしくない称号です。

もちろんコレは皮肉を込めた話です。

 

時は折りしも1998年。

BAD BOY 勢が全盛を極め、

それらに続くどメジャー路線が持て囃されていたその当時に、

アンダーグラウンドをそのまま背負い込んで、

燦然と現れた二人組、

MOS DEF と相棒の TALIB KWELI のユニットは

センセーショナルな印象をシーンに与えました。

N.Y.をHIP HOPの王国と例えるなら、

キングとしてN.Y.を統治するカリズマ、

BIGGIE 、JAY-Z 、NAS の後継として、

同じ1998年メジャー・デビューを果たしている、

このブログで “新人MC四天王” として紹介した、

DMX 、CAM'RON  、BIG PUN 、CANIBUS の四人より、

断然、MOS DEF の方がその地位に似つかわしい、

N.Y.純正の風格があったのを今も覚えています。

彼の場合、キングというより王子、

“暁の王子” というイメージが強く、

アンダーグラウンドより燦然と輝きを放ち、

やがてN.Y.は元より、

東西の地域を越えて世界にその暁光を届ける

HIP HOPのシンボル的な存在になるのでは・・・

それ程に彼の存在はカリズマティックで、

その発言や活動は注目に値する、

そういった王道を彼は歩んでいました。

。。。。。

話が長ったらしくなってきた。

ここらへんで端折りますが、

要は、

それだけ僕は、

あるいは当時のシーンは、

彼という存在に対し絶大な希望を見出していたワケです。

・・・・・

・・・・

・・・

ソロ・ワークスの第一弾はまだマシにしても、

そのタレント (才能) を

ラップの枠に留めておく事のできなかった MOS DEF は、

“音楽性" なる可能性を切り開く為に、

ROCK’N ROLLへと傾倒していきます。

まあ確かに、ROCKのルーツは

ブラック・ミュージックに連なっていると言いますから、

MOS DEF の言わんとしたいトコロも

分からないではありません。

1ST 中の 「UMI SYAS」 でその傾向を現し始めた彼は

続く2NDでほぼその境地に達してしまいました。

時代が RAWKUS の崩壊とも連なり、

新たに契約した GEFFEN からのドロップとなったこの2NDが、

シーンの表舞台で大いに取沙汰されるといった事は

起こるはずもありませんでした。。。

元相棒の KWELI が、

当時飛ぶ鳥落とす勢いだった KANYE  を招くなどして

制作された自身名義での初ソロ作をドロップし、

大成功を収めている姿は、

MOS DEF の凋落と併せて、

実に対照的だったという事をハッキリと覚えています。

 

 

どうも前置きが長くなってしまいましたが、

ここからようやく本作品にまつわる解説をしていきたいと思います。

HIP HOP 、

中でも純粋なラップのファンとしては、

このような MOS DEF や OUTKAST の ANDRE のような

“音楽性の追求” という意味でのラップとの乖離は、

僕には唯のHIP HOPへの背徳行為としか映りません。

映画出演に勤しむなんてもっての他です。

まあ、そういった反省を踏まえてかどうかは知りませんが、

もしかすると、

今回のジャケもブックレットもへったくれもない、

クリア・ケースのみでの本作のドロップとなったのかもしれません。

 

さて内容はと言うと、

反省があったのかどうかはともかく、

本作ではまともにラップをしています。

ただ、

かつての彼の魅力をそのラップに感じ取れないというのが

正直な感想です。

彼のスタイルはモッタリした声でラガ・マフィン調に発音し、

ビートに言葉を絡ませるモノで、

特にフックでその独自性が際立ちます。

本作においてもそのスタイルはデビュー時と変わらず

踏襲されているのですが、

その透明性というか、

ダイレクトに伝わっていたはずの彼の魅力が

確実に半減しているのを感じずにはいられません。

DJ EPIK の制作する小品のイントロ①から

MOS DEF はラップを披露しているのですが、

ここからしてキレがない。

足取りの重げなオケが特徴的な②では、

その様相が更に顕著に現れています。

最近、活況にその名前を見る MINNESOTA 制作、

③では柔らかい上モノのループが

モッタリした MOS DEF のライミングと絶妙にマッチしていて、

雰囲気を作り出していますが、

同じく MINNESOTA が制作した④では、

またも出足の遅いビートに耳心地が重く感じてしまいます。

⑤は MOS DEF 制作となっていますが、

これは皆さんの耳にも馴染み深いでしょう、

WU-TANG の GZA の 「LIQUID SWORDS」 で

すでにご存知の方もいるように、

RZA が制作したモノのアレンジ曲になります。

MINNESOTA 制作、

スクラッチが効果的に取り込まれたトリッキーな⑥を

巧みに乗りこなす様は、

さすがと言わずにはいられないが、

しかしながらインパクトに欠けるというのもまた事実。

⑦は JUVENILE の 「NOLIA CLAP」 でお馴染みのビートを

リメイクしたモノになります。

ここで MOS DEF の悪い癖が出始めてきます。

一応はライムしているのですが、

ほとんど歌の口調でやっつけているものだから、

思わず否定的な反応を示さずにはいられない。

⑧では奥深いオケ上で、

1ST VERSEの頭から

いきなり鋭い切り込み口のフロウを見せつけていて、

信用を取り戻すかに見えるのですが、

続く⑨、⑩では叙情感タップリに歌い上げてしまっています。

・・・ダメだこりゃ。

なんでなんやろ??

全然カッコよくないのに、

なんでそっち側に行きたがるんやろ?

理解に苦しみます。

⑪は THE NEPTUNES の手による楽曲で、

彼ららしくない非常にオーソドックスなピアノ・ループを主体にした、

シンプルなオケとなっています。

まあ悪くはないでしょうが、

突出して良いとも言えません。

シリアスな曲調にお馴染みの語り口がマッチした⑫に続き、

単調ではあるが幻想的に展開していく⑬が印象深い。

最終曲となる⑭では抑揚の効いたストイックなオケ上で

MOS DEF は唯ひたすら歌い上げているのみです。

 

 

ここまで紹介しても分かるように、

個人的な意見では、

本作は決して褒め湛えるべき作品ではありません。

それは彼がラップより歌に比重を置いているという、

その点を差っ引いて鑑みても、

やはり彼のアーティスト性に魅力を感じられないという現実にこそ、

本作に対するマイナス評価の要因が見られると思います。

ゲストが一人も参加していないというのも

この要因を裏付けています。

つまり、極論的な言い方をすれば、

本作が MOS DEF の

“究極的な独りよがりの作品である”

とも言えるのではないでしょうか。

そこには僕の求めるものは

残念ながら何一つありませんでした。

 

オススメ度 7.1

(ラップ:1.3 トラック:1.5 キャラ:1.7 話題性:1.2 構成:1.4) 

 

 

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