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2007年1月 3日 (水)

ヤサグレ、ドサクレ、ハミ出し者達にピースを!

ATLANTAを中心に、H-TOWNやMIAMIやら

地域を挙げて盛り上がりを見せるSOUTH勢力の隆盛。

その隆盛の様を見て、再度復権に立ち上がった

WEST COAST HIP HOPの猛者達。

KANYEEMINEM らを中心に

新しい才能が次々と輩出されている、

CHICAGO、MOTOWN を含むMID WEST勢。。。

ではHIP HOPの聖地とされるN.Y.は??

・・・・・

ここ数年、まとまった形でのムーブメントというものを

ほとんど感じさせないN.Y.で、

唯一それらしいのが、

CAM'RON を中心とした DIPLOMATS 勢による活動です。

(果たして僕には、

“DIPLOMATS”“DIPSET” の違いが良く分かりません)

今日はその DIPSET の中心メンバーでもある、

JIM JONES の新作、

「HUSTLER'S P.O.M.E.」 を紹介します。

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JAY-ZDAMON DASH が袂を分かッた時点で

DAME 側だった CAM 及び、DIPSET 軍は

ROC-A-FELLA からの脱退を余儀なくされますが、

現在最大手のインディー、

KOCH といち早くディールを結んだ彼らの

それからの活動の活発さには目を見張るものがあります。

もともとMIXテープなどを使った

ストリートに近い活動が得意だっただけに、

性が合っているのか、

DIPSET としての活動と、

それぞれのソロ活動をまるで波状攻撃のように仕掛け、

インディーながらにきっちりと成果を残し、

N.Y.のストリートからの支持を得続け、

自らのブランドを確立させているのが彼らの強みです。

 

そんな彼らにあって、

メンバーの頭脳を司っているのがこの JIM JONES です。

ライナーの中でもありますが、

彼はラッパーとしての活動だけでなく、

プロデューサー業、P.V.や自主映画のディレクター業、

DIPLOMAT RECORDS のCO-CEO業を兼務し、

その多才振りを発揮しています。

ゲスな言い方をすれば、

要は何にでも噛みたがる出しゃばりだと

取られないでもないのですが、

何故か気になってしまう憎めないヤツです。

 

そんな JIMMY の通算3枚目となる本作。

相変わらずヤサグレていて、

まるで昔の DAZ を髣髴とさせる出来映えを

今作でも披露してくれています。

まず、JIM JONES のラップの特徴は

なんと言ってもその物憂げな発声とヤクザな物言いにあります。

鼻から抜けるような発声で

ライムの語尾をビートに引っ掛けることによって、

いかにも煩わしそうなフロウを完成させた彼のスタイルは

決してテクニカルとは言い難いですが、

味のあるラッパーとして存在感を放ちます。

楽曲群に関しては、

THE RUNNERS やメンバーの CHINK SANTANA 等の

お馴染みのプロデューサー陣を取り揃えた他、

DIPSET 特有のまったく目新しい名前も多く並んでいます。

中でもまず最初に耳に付いたのは、

大将 CAM 、若頭 JUELZ SANTANA らをゲストに迎えた、

うねるような上モノが特徴的な⑥です。

制作は CRISTAL CHILD という人物。

このイカレたビートは尋常じゃありません。

が、それを悠然と乗りこなす DIPSET 最重要人物の三人が

これまたスゴイです。

DIPSET 関連はN.Y.の王道スタイルとは異なる、

実験的なビートと、

それに劣らぬ実験的なビート解釈を展開してくれていて、

そのあたりがすごく新鮮だったのですが、

今作のこの曲でもそのスタイルは踏襲されていて嬉しいです。

続く⑦はメンバー内から JHA JHA が参加し、

リードを務めているのですが、

ここで見せる彼女のラップの上達振りに

思わず目を見張ってしまいます。

これまでそのスキルの稚拙さだけが目立っていた彼女ですが、

ここでは目が覚めたかのような活躍を見せています。

その独得の声の活かし方を、

最大限に活用したフロウが

たまらなくコケティッシュで素晴らしい。

⑨は JIMMY が現在ビーフ中の

JAY-ZG-UNITTONY YAYO に向けて発せられた

ディス・ソングになります。

ちなみにここでは収録されていませんが、

この曲は P. DIDDYBABY T.I.

YOUNG DROJUELZ

超豪華なゲストを加えたREMIXが有名です。

⑬は楽曲自体は凡庸なのですが、

外部からゲスト参加している LIL' WAYNE との相性が

コトのほかシックリきています。

そういえば、

LIL’ WAYNEJUELZ SANTANA

近々コラボ・アルバムを出す予定だそうなので、

そのあたりの繋がりを感じさせます。

⑭は今となっては懐かしい45回転でのネタ使いが

逆に新鮮です。

結構まともな楽曲に仕上がっているのがマジックです。

⑰なんかを聴いていても、

楽曲としての構成に興味深いものを覚えるのですが、

このあたり、フックの作り方に起因しているのかもしれません。

そういう意味で、幾多のMIX仕事も含め、

作品作りに小慣れたカンジがありますね。

そういう点も鑑みて、

WARNER のA&Rに抜擢されているのも頷けてきます。

そして、本作中、

僕が一番注目していたのが⑲になります。

この曲は “2006年ベスト・シングルTOP10” のランキングに

4位で挙げたほど気に入っています。

いつもの物憂げな JIM JONES のラップが、

ここでは疾走感溢れるビートに駆られ、

魂に訴えかけるところのあるフロウに変化しているのがオモシロい。

非常にタイトな小品ですが、

クオリティーが高く、

しかもこんなヤサグレた楽曲群の中では浮き上がっているので、

弥が上にも耳に付いて離れません。

らしくないカッコよさを湛えた素晴らしい楽曲です。

 

先程も書いたように、

DIPSET の扱う作品群は多少ヤサグレ感があり、

どことなく昔の DAZ の作品に見られたような

ヤクザな印象が強い。

それはインディーならではの、

しかしそこから新しいトレンドを発信しているという自負が、

その印象を強める作用を及ぼしているのだろう。

だから諸作品群はそれになりにクオリティーが高く、

しかもストリート性も強いモノになる。

これは昨今のシーンからすれば亜流の系譜となるのだが、

この道を邁進する DIPSET 勢には一寸の躊躇いも見られない。

本作においても、

BILLBOARD のチャートで初登場6位を記録し、

売り上げももうすぐゴールドに届く勢いなのだから、

さこらへんの冴えないメジャー作品より、

余程儲けの割がいいだろう。

(確か、インディーで10万枚売れれば、

メジャーでプラチナ売れたと同等の価値があるらしい)

しかも JAY-Z とのディス合戦も絡めて、

絶えずシーンの最前線へ話題を振りまくことにより、

自らの作品の販売戦略にも繋げるあたり、

やはり JIM JONES は唯の出しゃばりなだけではなさそうだ。

 

オススメ度 8.0

(ラップ:1.5 トラック:1.7 キャラ:1.7 話題性:1.6 構成:1.5)

 

 

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コメント

私も“DIPLOMATS”と“DIPSET”の違いがわかりません。 というか、同じかと思ってました(汗)マークもほぼ同じような・・・。

少なくともDIPLOMATSの人は
「DIPSET!DIPSET!」と連呼してますよね!?うーむ。微妙にメンバーが違うんでしょうか。

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