無料ブログはココログ

リンク

« どうしようもない作品 | トップページ | 一本芯の通ったヤツ »

2007年1月14日 (日)

時代が時代なら・・・

作品をドロップするタイミングというものは

素人目からしてもなかなか難しいようだ。

特にメジャー・レーベルからのドロップともなると、

多くの思惑が複雑に錯綜し、

結局、お蔵入りなんてこともザラにある。

そういう環境下で、

時宜を逃し、セールスを損なうってのもよくある話だ。

今回紹介するのは、

ニ年、いや、一年、

ドロップするタイミングが早ければ

もう少し化けていたかもしれない?!

そういう作品を紹介したいと思います。

LIL SCRAPPY

「BRED 2 DIE BORN 2 LIVE」 です。

200pxls06   

 

 

 

 

 

 

 

2006年末を象徴したのは、

JAY-Z の復活、

NASDEF JAM からの新作などが

際立って持て囃されたニュースでしたが、

実は LLOYD BANKS の新作の大失敗に伴う、

G-UNIT 勢力の失速も

シーンの裏に印象付けたニュースでした。

そんな中、

南部の新進気鋭、LIL SCRAPPY がドロップした本作は、

なんと、件の G-UNIT の御大、50 CENT と、

一大ムーブメントとなった CRUNK MUSIC の創始者、

LIL JON との共同でのプロデュース作品となるということです。

・・・・・

なんかスゴイけど、

なんか惜しい!!

どちらも旬というには時期を逃したかのような人選です。

しかし、贅沢といえばかなり贅沢です。

このあたりで早くも、

“セールスには繋がらないであろうが、

クオリティーは期待できるのではないか?”

という予想が立ってしまうのが

何だか物悲しいですが。

 

さて、その内容はというと、

やはり良いです。

まず、期待どーり、各楽曲の音が立っている。

これはこれまでの全ての G-UNIT 作品に言えることですが、

(コケたとされる LLOYD BANKS の新作にも当て嵌まります)

彼らの作品は総じて音が立っていて、

それぞれのサウンド・プロダクションの妙味を

隈なく味わうことができます。

この楽しみは、

50 CENT 嫌いな僕でさえ、

非常に魅力的です。

それが本作でももちろん味わえるのだから、

まず及第点は与えられるべきでしょう。

それから次に、

南部系のラッパーにしては珍しく

正統派のラップを聴かせてくれていて、

そのあたりにも好感を持てます。

彼の場合は声が良いから、

その印象が強まったのかもしれませんが、

若々しい声質でのフレッシュなフロウは、

最近の南部系にありがちな退屈さをまったく感じさせません。

本作でオモシロイのが、

まず、ゲスト陣の名前。

②の YUNG JOC

④の YOUNG BUCK

⑥の LIL JON

⑫の LIL' CHRIS と、

本人を含めて “LIL” 系、“YOUNG” 系が並んでいるのを見て、

思わず笑っちゃいました。

せっかくのステージネームなんだから、

もうちょい考えればいいのに。

ゲストで言えば、

⑦の THREE 6 MAFIA が気になりますね。

楽曲制作も彼らサイドでやっています。

それから、もう一点気になるゲストが⑪の LLOYD です。

LLOYD といえば、

MURDER INC (現 INC.) に所属するシンガーです。

今でこそその応酬の激しさはなくなってしまいましたが、

かつては一触即発間近でもあった

50 JA RULE

それに彼らが率いる G-UNIT MURDER INC です。

こんなところでまさか LLOYD の名前を見るだなんて、

思っても見なかったのでビックリしました。

どういう事情なのか興味深い所です。

 

楽曲単位で言うなら、

その半分近くを LIL JON が自ら手掛け、

所々で G-UNIT 色を出すべく、

⑨の JONATHAN “JR” ROTEM

⑬の SHA MONEY XL

⑲の EMINEM らが

作品にアクセントを付けている。

個人的には、

最近よく目にする名前、DON CANNON の制作する⑫や、

前述の SHA MONEY XL による⑬、

モロに G-UNIT 色の 50 参加による⑱などは、

なかなか耳障りが良いのだが、

本作中で最も際立っているのは何と言っても

⑥と⑨のこの二曲に集約されているであろう。

まず⑥は、

前述した LIL JON がゲスト参加し、

自ら制作した楽曲に華を添えているのだが、

このアゲ具合は全盛期の LIL JON 自身を髣髴させ、

非常にカッコイイ仕上がりになっている。

こういうモロに CRUNK な楽曲で、

LIL JON と並んでいる

LIL SCRAPPY のボーカルを聴いていると、

投げっ放しの傾向の強い CRUNK 系と違って、

LIL SCRAPPY のストレートなラップが

生真面目に良く映えている。

もう一点、⑨は、

前述、JONATHAN “JR” ROTEM による楽曲で、

2 PAC のボーカルがフックにサンプリングされた

流麗で非常に印象的な楽曲になる。

僕はリアル・タイムで聴いていた時は、

BIGGIE の大ファンだったので、

2 PAC はあまり好きでなかったのですが、

あれから数年経って、

今こうして聴いてみると、

2 PAC のボーカルや彼のやったプロダクションが

妙に心の琴線に触れて、

最近すごく気になっています。

やはりレジェンドはすげぇーや。。。

 

 

とまあ、こんなカンジで、

なかなかタイトにまとまった作品で、

しかも天邪鬼の僕としては、

現在のシーンの最先端というのではなくて、

逆にちょっと時代を逆流したかのような、

そういう本作のスタイルが気に入っているのだけど、

やっぱり、、、

世間的に言えば、

せっかくの秀作なのにあまり受け入れられないんだろうな。。。

本当に惜しいです。

あと一年早くドロップしてれば。。。

 

オススメ度 7.8

(ラップ:1.7 トラック:1.6 キャラ:1.4 話題性:1.5 構成:1.6)

 

 

« どうしようもない作品 | トップページ | 一本芯の通ったヤツ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/4428/4929724

この記事へのトラックバック一覧です: 時代が時代なら・・・:

» HIPHOP(ヒップホップ)アーティストで気になる話題、ニュースをチェック [HIPHOP(ヒップホップ)アーティストで気になる話題、ニュースをチェック]
HIPHOP(ヒップホップ)は好きですか? JAY-Z,Black Eyed Peas,2Pac,Diamond [続きを読む]

« どうしようもない作品 | トップページ | 一本芯の通ったヤツ »

最近のトラックバック

2017年1月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31