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2007年1月17日 (水)

一本芯の通ったヤツ

1980年代後半から1990年代初頭にかけて、

この音楽の魅力に取り憑かれたヘッズなら

特にその傾向が強いと思うが、

どうしても硬派なN.Y.スタイルに思い入れが

行き易いのではないだろうか?

GANG STARR D.I.T.C. 、

PETE ROCK & C. L. SMOOTH

それに WU-TANG CLAN などの人気が

この日本にあって未だに根強いというのは、

そういった傾向の裏付けとも取れる。

斯く言う僕もそのテの嗜好者なんだけど、

今回紹介する南部からの使者は、

そういった意味では非常に真っ直ぐな、

一本芯の通ったモノを感じさせる。

まるで昔ながらの職人的気質、

それこそN.Y.スタイルに近い雰囲気を漂わせている。

通算7枚目となる、

「BACK BY THUG DEMAND」 を発表した、

TRICK DADDY だ。

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先にも書いたが、

本作が通算7枚目となることもあってか、

彼のスタイルは作品を追うごとにどんどんシンプルになっている。

ベテランとしての風格が漂うギミックへの取り組み方が

実に巧みで素晴らしい。

そのあたりにスポットを当てながら、

本作を聴き進めていこう。

 

 

まず、

耳に引っ掛かりの強い THE RUNNERS 制作曲、

②から幕が開けていくわけだが、

この粘っこいフックがH-TOWNからA-TOWNを介し、

自身の出身地MIAMIを含めた、

南部全体に向けられたアンセムと化している。

この曲で TRICK DADDY のフロウ、声質、ライミングの

確立された存在感を改めて思い知らされる。

続く③で TRICK は自身の魅力でもある

“哭きの美学” を披露してくれている。

G-UNIT からゲスト参加している YOUNG BUCK

姿が霞んでしまうほどに、

TRICK オヤジの存在感が眩しく輝きを放っている。

再び THE RUNNERS の手掛ける⑤では、

一昨年末から大ヒットを飛ばし、

勢いに乗るH-TOWNの新星 CHAMILLIONAIRE が、

本作中、プロデューサーとして活躍も見せている、

GOLDRUSH と共にゲスト参加している。

続く、曲間の切り替えが鮮やかな⑥は、

ピアノの上モノを含めた不協和音の中に、

TRICK DADDY の緊張感漲るライムがよく映えた、

イブシ銀の楽曲に仕上がっている。

自身の世界を構築するという点において、

彼のその特性は実に 2 PAC のそれに近い、

天性のモノを感じずにはいられない。

ぶっ飛んだフックがカッコイイ⑦に、

CASH MONEY の大将、BABY を迎えながら、

⑭では元 CASH MONEY の看板男でもある MANNIE FRESH

プロデューサーとして起用していたりする、

ファンの心をくすぐる演出がニクい。

本作中、一番耳が行くのはやはり⑨だろう。

前述した 2 PAC の名曲、

「SHORTY WANNA BE A THUG

まんまにアレンジしたこの曲は、

確かに 2 PAC の面影もさることながら、

やはり確固とした TRICK オヤジ流儀に仕上げられており、

違和感をまったく感じさせないというのがまた凄い。

濃密な JAHEIM のボーカルと、

アヴァンギャルドな TRINA のラップを迎えた⑫、

続く、見覚えのない

THE DUNK RYDERS という新人(?)グループと、

SKKY という女性シンガーの参加した⑬、

そして前述の MANNIE FRESH 制作となる⑭、

TREY SONGZ8 BALL をゲストに迎えた⑮で

本作は幕を閉じる。

 

 

本作について完遂された南部のマナーは

何ら奇を衒ったものではなく、

徹頭徹尾、TRICK DADDY の揺るぎないスタイルを感じる。

そのあたりに、

冒頭にも書いたミドル・スクール期を支えた

職人気質のN.Y.の巨匠達にも通ずる、

一本芯の通った芯のある魂を感じることが出来る。

 

オススメ度 7.7

(ラップ:1.7 トラック:1.5 キャラ:1.6 話題性:1.3 構成:1.6)

 

 

 

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