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2007年1月 7日 (日)

どっちが主役?

一蓮托生という言葉があるが、

彼らの命運はそのボスたる THE NEPTUNES のそれと

正に一蓮托生である。

CLIPSE が放つ4年振りとなる新作、

「HELL HATH NO FURY」

今回は紹介しよう。

200pxhellhathnofury  

 

 

 

 

 

 

 

先にも書いた一蓮托生は、

彼ら、CLIPSE の二人にとって、

NEP が手掛けるレーベル、STAR TRAK

配給先であった ARISTA との間での

ゴタゴタに巻き込まれるという意味も含まれている。

大成功に終わった前作からの4年のブランクは

彼らにとってあまりに大きかったのではないかと

思わざるを得ないのだが、

いくら運命共同体といっても、

プロデュース・チームである NEP 

他から寄せられる仕事量に、

絶えずシーンの最前線でその名を轟かしていたのに対し、

まったく音沙汰のなかった CLIPSE には、

レーベルの問題がカルマとして

彼らに大きな影を落としたであろうことは

容易に想像できる。

 

それでも、

よくこの4年という期間を持ちこたえることが出来たと

彼らを賞賛せざるを得ない。

水物のシーンにおいて、

いくら大ヒットを飛ばしたからといって、

4年のブランクはあまりに長すぎる。

もちろん、彼らのこの期間がまったくの空白だったとは言わない。

ごく僅かではあるが、

ゲスト仕事も幾らかはこなしている。

しかし、彼らの輝きは、

それこそ一蓮托生、

NEP の超実験的なオケの上でないと

その光を放たないのである。

そして4年ぶりの新作。

そこに寄せられる期待とは、

NEP がどれほどの実験的なオケを用意できただろう?”

という点に集約されてしまっている。。。

 

 

本作をビートに括ってだけ評価して、

結論から言えば、

前作に劣らぬほどとまでは言い難いが、

しかしなかなかに素晴らしい楽曲群を取り揃えた秀作です。

現在のシーンにおいても、

これほどに浮いた楽曲群ばかりを集めた作品というのは

他にないでしょう。

その特異性が全然嫌味になっていない点も

本作の魅力の一つに挙げられます。

ラップに関して言及すれば、

MALICEPUSHA-T

この二人、前作から比較するとかなりの上達を認められる。

特に MALICE は、

前作ではほとんど存在感のなかったラップだった、、、

というより、

さすが兄弟ということもあってか、

PUSHA-T との聴き分けが出来ないほど

二人の声質が似通っていたのだが、

僕にはどうしても PUSHA-T の方が立っているように聴こえていた。

それが本作においては 、

多少聴き分け難いというのは相変わらずだが、

MALICE のライミングが格段に固くなっていて、

独自の存在感を放ち始めている。

PUSHA-T のそれは

更に伸びやかにビートへ寄り添うスタイルを確立しており、

こちらもレベル・アップが確認できる。

 

さて、本作を進行に沿って検証していってみると、

まず最初に耳に付くのが②だ。

無機質なハイハットが乱れ打たれる中で、

このフガフガに抜けた上モノが

非常にグルーヴ感をかき立てる。

この脱力した中で気の抜けたような声で、

“MIAMI VICE♪” とか言われても、、、ねえ?

続く③はREMIXが本作からのファースト・カットとなる楽曲だが、

オリジナルの方が思いっきり脱力している。

当ブログでお馴染みの HOSSYさん

自身のブログで紹介してくれていた、

BAY AREAの新人グループ、

THE PACK も素晴らしい脱力系だが、

やはりこのテの本家本元たる NEP の凄まじさは

どうしても侮れないであろう。

そして2NDシングルとしてカットされた④こそ、

僕が本作で一番推したい楽曲である。

イントロからいきなりクロいボーカルを聴かせてくれるのは、

THE GAME と共に、

僕が今一番期待している新人MCの一人、

SLIM THUG である。

オリエンタルな上モノにパーカッシヴなドラム・ラインが

絶妙にマッチしたオケ上で、

ここでは SLIM THUG のフックが一人勝ちしています。

スゴイ存在感のあるフロウだ。

カッコ良過ぎです。

オカルティックな不穏さを醸し出す上モノの⑤は

珍しく MALICE の攻撃的なフロウが楽しめます。

PHRRELL が珍しくファルセットを使わず、

控えめにフックをコーラスする⑦に続いて、

イントロ、フックのノリ具合が最強な⑧、⑨という流れは

本当に素晴らしいです。

特に⑨のアグレッスヴなビートは

体が自然と揺れ動きだしてしまうほどです。

CLIPSE 所有のレーベル、RE-UP GANG から

AB-LIVASANDMAN が参加しています。

(といっても、

現在の所、同レーベルは

上記二人の他にアーティストは見当たらないのですが)

⑪で実に気色の悪い上モノと

いつになくイカツいフックを聴かせ、

本作中唯一、色気を漂わせる、

BILAL が歌い上げ、

PHARRELL がバック・コーラスを勤める⑫で

本作は幕を閉じます。

 

先程、CLIPSE の二人のラップは

前作と比較して格段にレベル・アップしたと書きましたが、

しかし、

やはり何と言っても本作の見所は

THE NEPTUNES による実験的なプロダクションです。

ここは一蓮托生とか言っても、

やはり注目が集まるのはどうしても NEP の方。

どっちが主役だか分からないでもないが、

この点に関しては仕方ない。

で、肝心のそのプロダクションに関して言えば、

確かに前作ほど革新的ではないにしても、

昨今のシーンからすれば充分に奇異で、

新鮮な楽曲を楽しめるというのが

本作の最大の魅力ともいえるでしょう。

特に本作は全12曲という構成と、

かなりシンプル且つストレートに作り込まれた

タイトで変態的なオケが特徴的で、

前作と比較しても格段に耳障りの良い仕上がりになっております。

そのスマートさも含め、

僕としては本作中、④で耳にした

SLIM THUG の次作に俄然期待が高まる所です。

 

オススメ度 8.5

(ラップ:1.5 トラック:2.0 キャラ:1.5 話題性:1.6 構成:1.9)

 

 

 

それにしても、

彼らのP.V.って

出演してる女の子がすごく可愛いのが気にかかります。

前作からの 「WHEN THE LAST TIME」

PHARRELL と絡むグラスの女の子然り、

本作からの  に出てくるほとんど全てのモデルさん然り。。。

 

 

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コメント

>HOSSYさん
ホント、CLIPSEはNEPがいないとどうしょうもないですね。ってか、NEPのいないCLIPSEを想像できません。。。

CLIPSEの最も期待してしまうのは、NEPの渾身の曲が満載なんじゃないかと思ってしまう点です。前作でも、ネプが異様に力を入れてました。

いつのまにかCLIPSEがレーベルを立ち上げていたとは・・・。NEPはプロデュースしてくれるのだろうか・・・。してくれたら万歳、してくれなかったら悲惨ですね!

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