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2007年1月 2日 (火)

もっと魚喰わせろ!

まさかこのタイミングで新作をドロップしてくるとは

想像だにしなかった、、、

今回はそんな

GHOSTFACE KILLAH の新作、

「MORE FISH」 を紹介します。

200pxmore_fish_album  

 

 

 

 

 

 

 

2006年の5月に、

通算5枚目となるオリジナル・アルバム、

「FISHSCALE」 を発表したばかりで、

12月に更に新譜だなんて!

それだけ GHOSTFACE が勢いに乗ってるってコトかな。

それにしても、

彼のこれまでの全作品に関して、

悪い評価を聞いたことがないのですが、

それこそ彼の強みなのでしょう。

特に、これは前作のレビュー時にも書きましたが、

WU 全体が混迷する昨今において、

古くからのファンは彼らに対し

原点回帰を希望する傾向にあるのですが、

GHOSTFACE にだけは、

そのままの進化を見守る余裕というものを

ファンは持ち合わせているようです。

それはかれが創造し続ける音楽性に

一寸のブレも感じさせない、

完全なベクトルを見出せる故の賜物なのです。

WU に限らず、

自身の音楽性をここまで貫けるアーティストというのも

他に珍しいでしょう。

さて、本作では

GHOSTFACE のどんな顔を伺うことができるのか?

ファンにとっては期待に胸を膨らませながらも、

唯々安心して作品を聴き進めていくことが出来ます。

 

 

まず本作について言えることは、

その作品タイトルからも分かるように、

今作は前作の続編にあたる位置付けだということです。

並べられた楽曲群も系統を継いだように、

実に実験的なものが並んでいます。

しかもこれが妙にシックリ馴染んでいるのだから、

さすが GHOSTFACE と感服せずにはいられません。

しかしながら、

さすがにこのハイペースでこしらえたとあってか、

多少、手抜きの部分も垣間見られるのですが、

そのあたりにも注目しながら作品の解説を進めていきましょう。

 

まず、手抜きと中傷するワケではないのだけど、

いきなり幕開けの①から、

ERIC B. & RAKIM 「JUICE」

まんま使った曲から入る点に驚かされます。

最近の JUST BLAZE

よく PUBLIC ENEMY をリバイバルさせていますが、

それでも多少加工されているのですが、

ここではまんま流れているので、

ほとんどMIXテープ状態。

でも、このオケと GHOST の相性がかなり良いので、

まったく違和感を覚えません。

この曲の他にも、

①程ではないのだが、

⑪では HI-TEK の作品で収録されていた 「JOSEPHINE」

ヴァースを少し変えて収録されていたり、

最終曲となる⑰で、

前作 「FISHSCALE」 に収録されていた

「BACK LIKE THAT」 がREMIXという名の元に、

ほぼそのままの形で再現されて収録されていたりする。

まあ、これらの曲が

そこらにあるようなMIX程度の出来映えなら

僕も文句をつけるのだけれど、

そこはぬかりないクオリティーの高さを誇っているので、

良しとしないワケにはいかない。

他に気になったところでは、

作品中の THEODOR UNIT メンバーの参加率の高さだが、

この点に関して言えば、

本作は JAY-Z でいうところの 「ROC LA FAMILIA」 に相当する、

ファミリーお披露目的な意味合いも

作品に持たせているのかもしれません。

メンバーの中心を担う TRIFE を筆頭に、

CAPPADONNASHAWN WIGS らが

本作内で大活躍しています。

といっても、

やはり CAPPA 以外のメンバーはまだ

ラップの稚拙さが見え隠れしているのですが。

外部ゲストに関して言えば、

前述の⑪での THE WILLIE COTTRELL BAND

最終曲⑰での KANYE WESTNE-YO との共演はもちろん、

⑩での REDMAN

⑬での LOX の SHEEK との共演は

意外性があってなかなか新鮮です。

楽曲に目を向けていくと、

③のクレイジーさがまず耳に付きます。

制作は M. F. DOOM が担当。

さすがです、このイカレ具合。

M. F. DOOM は他にも⑮でその辣腕を振るっていますが、

GHSOATFACE との相性が余程いいのか、

今年2007年に、二人によるユニット、

SWIFT & CHANGEABLE として

作品をドロップする予定だそうです。

これは楽しみだな。

更に実験的な作品が期待できそうです。

④のループの素晴らしさも特筆すべきでしょう。

楽曲のイントロ部からして一気に耳を惹き付けられたこの曲、

サンプリングの素晴らしさを再認識させられるような、

奇跡的なループを描き出しています。

EARTH, WIND & FIRE「LOVE MUSIC」 を使った⑤は

多少ベタ過ぎるところが気に掛かりもするのですが、

楽曲としてしっかり作り込まれているので、

まあ良しとしましょう。

アシッドな雰囲気の⑦は MADLIB 制作によるモノ。

前述、REDMAN 参加の⑩は

もうコレは完全にイってしまってます。

ここでの REDMAN のキレ具合が最強です。

続く⑪は先程も書きましたように、

僕の大好きな 「JOSEPHINE」 です。

ここではオリジナル(?)で参加していた

PRETTY UGLY の代わりに、

TRIFE が参加している他、

GHOST が2ヴァース分ライムしています。

僕としては HI-TEK 盤のオリジナルの方が好きですが、

やはりこの曲は素晴らしい。

本作中唯一、まともなオケのように思える⑫に続いて、

前述、SHEEK 参加の⑬が、

またエラいコトになっています。

ここでの SHEEK は、

LOX 時では見られなかったような

ズルムケ具合を披露してくれており、

正直、驚かされました。

LOX 三人の中で一番地味な印象のあった彼ですが、、、

そうか、こんなコトも出来るのか。。。

と、見直した次第です。

続く MARK RONSON が制作した⑭の構成が

これまたオモシロい。

まるで日本の昭和の歌謡曲のような節回しのオケ、コーラスが

GHSOTFACE の人情味を誘うラップと非常に良くマッチしている。

ここまで濃い味噌味のオケを

自分のモノとして料理できるラッパーは

やはり GHOSTFACE をおいて他にいないだろう。

この曲を作った RONSON GHOSTFACE

どちらも素晴らしいです。

前述、M. F. DOOM 制作による

崩れたモラル感を問い質されるような⑮に続いて、

やや凡庸な⑯、

そして、同じく前述、 KANYE 参加のREMIX名義⑰で

本作は幕を閉じます。

 

 

THEODORE UNIT の面々のラップの稚拙さが

多少引っ掛かりはするのですが、

しかしながら、

GHOST 自身の立ち位置がツボを押さえていて

非常に素晴らしいです。

目立ち過ぎず、

きちんと存在感を放っている。

特にビートと対面した彼の姿勢が目に浮かぶように分かるほど、

調和の取れた結果を残しており、

そのあたりに益々彼の評価を高める要因を見出せます。

実際、本作は先にも書いたように、

手抜き感が伺えたりするのですが、

それも込みで作品としての完成度を高めているように思えます。

そういった意味では充分満足のいく秀作なのですが、

近場のメンバーを使い過ぎているだけに、

コンパクトにまとまりすぎたきらいもあります。

僕個人としては、

稚拙なメンバーのラップを排除した形で、

もっとガチで GHOSTFACE のテクニカルなラップを

正面から捉えた作品を聴いてみたいです。

そういった点で、

今後ドロップされるという M. F. とのユニット作品は

大きな期待が掛かります。

 

オススメ度 8.7

(ラップ:1.8 トラック:1.8 キャラ:1.9 話題性:1.6 構成:1.6)

 

 

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