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2006年12月16日 (土)

KING IS BACK

シーンは今やこの話題で持ちきり。。。

“KING IS BACK!!”

そう、HIP HOP界の帝王、

JAY-Z が3年ぶりに

新作 「KINGDOM COME」 を引っ提げてカムバックした。

200pxjayzkingdomcome28front29   

 

 

 

 

 

 

 

すでに様々な媒体で絶賛の嵐を以って迎えられている本作。

実は僕、あまり好きじゃありません。

のっけからこんなこと言うのもナニですが、

期待値が高かった分、

失望感も大きかったというのが正直なところです。

HIP HOP専門誌でも、

音楽関連のサイトでも、

本作について非常に高い評価を得ているようなのですが、

僕としてはそれらの評価に対して

首を捻らずにはいられない有様です。

今回のレビューは、

そういった世間での評価と

僕自身の評価を対比させながら

書き進めていきたいと思います。

 

まず本作で耳に付いたのが

JIGGA のフロウの弱体化です。

まあそれは本作に始まったことではなくて、

前々作 「THE BLUEPRINT 2」 から

その兆候が激しく出ていました。 

JIGGA は元々ファスト・フロウが得意なのですが、

作品が売れるにつれ、

リリックをキャッチーに届ける為に

フロウに間を持たせるようになりました。

そこに更なるオリジナリティーを加える為に

独得の抑揚を持たせているのですが、

そのフロウが僕にはどうも気に入らない。

キャッチーなラップは

僕にとっては唯の軟弱なポップスとしか映らないのです。

例えば、

JUST BLAZE がなかなかイカツいビートを捻り出した③など、

せっかくのオケも JIGGA のヤワなラップが

台無しにしています。

LAFAYETTE AFRO ROCK BAND

「DARKEST LIGHT」 からサックス・パートをネタに使った

④のその大胆な作曲手腕にも

JUST BLAZE の才能が感じられますが、

このビートに合わせる JIGGA のフロウは

悪くないと思います。

ちなみにこのネタは PUBLIC ENEMY

「SHOW ‘EM WHATCHA GOT」 でもお馴染みですね。

THE GAME の新作中 「REMEDY」 でも

PUBLIC ENEMY へのオマージュを見せたJUST BLAZE 。

こういうのを聴かされると、

古いHIP HOPファンとしてはドキっとさせられます。

⑥の KANYE WEST が制作する楽曲は

完全にゲストの JOHN LEGEND 寄りのオケなのだが、

今の JIGGA のフロウはこういう場合でこそ

違和感なく映えているのが皮肉な感想です。

それは、

THE NEPTUNES が制作し、

USHERPHARRELL がゲスト参加する⑨、

SYIENCE なるプロデューサーの作る煌びやかなオケ上を

結婚間近と噂される恋人 BEYONCE と共演する⑩などでも、

同じ兆候が見られ、

客演者寄りのオケにこそ

JIGGA のヤワなフロウが良く映えているというのは、

何とも言いようがない。

現に SWIZZ の作るロウなビートがいかにもらしい⑫では、

JIGGA のラップは明らかに浮いてしまっている。

 

。。。。。

 

 

改めて本作を検証してみると、

本作に対して抱く失望感は

まるでビートと JAY-Z のラップの相性の悪さ、

つまりは JIGGA 本人のフロウの変化に

耐えることのできないビートの不出来に

由来するように思えてくるのだが、

しかし、実はこの失望感の根源的な原因は

他の所にある事実が浮き彫りになった。

それは、

本作中⑧以外のほとんど全ての曲を

DRE がMIXしているということである。

確かに、DRE のMIX技術は素晴らしく、

ボーカルは鮮明に浮かび上がり、

音の一つ一つまでクッキリとした輪郭を持つ様は、

正に現在の音楽録音技術の最先端を

具現化していると言えるでしょう。

しかしながら、

そこで克明に浮かび上がった JIGGA のライムと

本作のビート群との相性の悪さまでも

露呈してしまうというのは

唯々皮肉な結果だったとしか言えない。

 

超V.I.Pなプロデューサー陣、ゲスト陣を迎え、

金に糸目をつけずに制作された

KINGの復帰作。

大絶賛を持って迎えられる王様を傍目から見ていると、

あのまま引退していた方が

絶対カッコよかったのに。。。

と思えてきます。

 

オススメ度 8.5

(ラップ:1.3 トラック:1.7 キャラ:1.9 話題性:2.0 構成:1.6)  

 

 

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コメント

激しく同感です!
思ったほどよくないですよね!?
レアルマドリードが常に勝つわけではなく、豪華な布陣もイマイチ光ってません。
このアルバムを聞いて思ったのは、
ハングリー精神が足りない、というかないように感じます。
ぎらついたパワーがないHIPHOPは聞いていて物足りなさを感じます。

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