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2006年10月20日 (金)

コイツは出来が素晴らしいだけに。。。

今回紹介する作品は

非常に出来が素晴らしい作品です。

それだけに、

いろいろな面で

もったいないと思わせる節が多々あります。

それが作品自体に

マイナス要素として働いている

というのではないけど、、、

実に惜しい作品です。

本当に、

実に惜しい。。。

 

と、ここまで書けば

勘のいいHIP HOPファンなら

容易に察しが付くでしょう。

今日紹介するのは、

J DILLAa. k. a. JAY DEE) の遺作、

「THE SHINING」 です。

200pxtheshiningalbum  

 

 

 

 

 

 

アングラ層からメジャー層まで、

それぞれの方面を代表するような

実力派のラッパー達から

全幅の信頼を寄せられていた故 JAY DEE

それこそ玄人を唸らせ続けていた彼だけあって、

彼の遺作となる本作に

その名を連ねるゲスト陣が

まさに選りすぐりといったところで、

各楽曲のどこを切っても

見劣りしないという点が、

まず本作のスゴイところです。

それこそ、

唯のイントロでのシャウトなだけのハズの①の

BUSTA からして、

その語り口の鋭さに耳を惹かれてしまいます。

続く COMMON の参加した②が

これまたすごい。

この曲での音の三次元的な広がり方が、

アブストラクトを標榜した

A.T.C.Q.Q-TIP 率いるプロダクション・チーム、

THE UMMAH に在籍していた

彼の経歴の一端を

非常に顕著に表しています。

かと思えば、

続くインスト曲の③を挟んで、

東西随一のフロウ・スキルを持つ

PHAROAHE MONCH を迎えた④では、

?UESTLOVE を中心に、

D'ANGELOJAMES POYSER らと組んだ、

SOULQUARIANS の音の世界を

髣髴させる作りが魅力的です。

そこに MONCH の声がよく映えています。

続く⑤は彼にしては珍しいほどの

メジャー・コードの中で

盟友 MADLIB とマイクを交し合っている。

ユニット JAY LIB での二人の相性の良さが

この先耳にできないのが

いかにも残念に思われます。

⑥は再び COMMON が登場。

それこそ SOULQUARIANS の代表作ともなる

COMMON「LIKE WATER FOR CHOCOLATE」 内の

楽曲に見られそうな

クリエイティビティー溢れる楽曲に仕上がっている。

密かに、

この楽曲で COMMON は猥談をライムしているのだが、

それがいかにも爽やかな語り口になっているのは

何だか複雑な心境だ。。。

ちなみにコーラスは D'ANGELO

ゴージャスな話である。

でも、最近 D'ANGELO の話題

聞きませんね?

超硬質なスネアと浮遊感あるウワモノが

モロにアブストラクトな⑦は

小粒な作品だが味わい深い。

シンガー DWELE を迎えた⑩の

抑揚されたビート・マナーに続く、

何の音をサンプリングしたのか?

分かりそうで分からない、

THE ROOTS のリード・ラッパー、

BLACK THOUGHT 参加の⑪は

その構成がとてもおもしろいです。

やはり JAY DEE のビートは

ドラム・ラインに顕著な特徴が見られるのだが、

この曲のような遊び心溢れるものにまで、

彼のセンスが滲み出ている。

そして、

自身がソロでラップする⑫で

本作は幕を閉じるのだが、

全12曲、36分というのは、

あまりにコンパクトにまとまりすぎていると思われる。

各楽曲のクオリティーは

前述のとーり、

どれも非常に高いのだが、

実は、

一曲一曲の尺が短く、

仕上がりが軽すぎるきらいがあるってのも、

本作に対する不満点の一つである。

もっと濃い JAY DEE の世界を

詰め込んでも良かったのでは?!

本当に惜しい。

ゲストに関しては、

これだけでも非常に豪勢なのだが、

彼の追悼盤なら、

更に Q-TIPKWELI

MOS DEFERYKAH BADO らも

加わることもできたのであろう。

でも、

そこまでいくと

濃い色が混じりすぎて、

JAY DEE の色が薄められてしまうだろうから、

これくらいでちょうど良かったのかもしれない。

 

本作は

JAY DEE の追悼云々を加味せずとも、

非常に素晴らしい出来映えなのは確かです。

これは純然たる “音楽” であり、

それ以前に純粋な “HIP HOP” の作品です。

素晴らしい!!

それだけに実に惜しい!

 

オススメ度 7.8

(ラップ:1.5 トラック:1.7 キャラ:1.4 話題性:1.5 構成:1.7)  

 

 

ちなみに、

本作が僕の大好きなレーベル、

bbe からのドロップってのが

心をくすぐります。。。

 

 

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コメント

>HOSSYさん
僕はかねがね、SOULQUARIANSの功罪というものについて考えています。
なぜあんなに優秀なタレントが集まり、しかも真摯な志を一つにして結成されたグループだったのに、ごく短い機関の内に、溶融するように活動を停止してしまったのか?!
確かに彼らは今も繋がり合ってはいるのでしょうが、あのスーパー・グループが尻切れ的にいとも簡単に崩壊してしまったというのは、その後の彼ら全体にまとわりついた負の呪いのように、僕の目には映りました。
ワックな方向性に加速度的に猛進しているCOMMON。
音楽性の追求に追われ、ラップをないがしろにしてしまったMOS DEF。
彼らの本来の魅力を徐々に水増した音楽で凡庸に薄めつつある?UESTLOVE率いるTHE ROOTS。
そんな中でも、一番ひどい目にあっているのがD'ANGEROだと思います。
あれだけ時代にハッキリと才能を刻んだハズだった彼なのに、色んなものに見殺されてしまったのではないでしょうか?

D'ANGELO聞かないですねぇ・・・。
名曲Brown Sugerはめっちゃ良かったですが、ブードゥーは・・・。
ひょっとして・・・・・・一発屋!?

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