もっとLOWできてくれ
前置きもなく、
今日紹介するのは
通算4枚目となる新作、
ちなみにこの表題にある
“4:21” とは “4月21日” を指しています。
彼曰く、
“ナショナル・ウィード・スモーキング・デイは
4月20日なので、
このアルバムに
「4:21...THE DAY AFTER」 と名付けた”・・・
だそうです。
・・・・・
う~むむむ。。。
相変わらずですなぁ。
さて、
かつては WU-TANG CLAN のリードとしてだけでなく、
DEF JAM の看板ラッパーとしても
シーンを賑やかした MEF 。
しかしながら、
WU メンバーのソロ・プロジェクトが
RZA の手を離れたことで、
明らかにシーンに対する希求心を失っていき、
彼をはじめ、
各メンバーの戸惑い様が
昨今の作品に如実に表れているのを
感じずにはいられません。
特に MEF に関しては、
DEF JAM の打ち出す路線との
板挟みに合っているような
そんな雰囲気が、
昨今の作品に滲み出ているような気がします。
そんな中で、
本作を聴き進めていく上で、
僕が一体、
彼に何を求めているのか?!
ソイツを自分自身に明確化しながら、
その理想と現実のギャップについて
今回は検証していきたいと思います。
まず、
僕が MEF に求める姿は
とにかく “LOW” なコト。
コレに尽きます。
キャラが立った彼のコトだから、
どんなビートにも適応できるだろうけど、
だからこそ
彼にあっては “LOW” でいてもらいたいのです。
キャッチーなものはいらない。
流行も無視すればいい。
ハイ・ファイなんてもってのほか。
とにかく “LOW” であってほしいのです。
その点で、
本作の幕開けをなす
イントロの①はスバラシイ!
僕が MEF に、
延いては WU に、
求めるズバリそのものが
この曲に集約されています。
さすが RZA が製作したとあって、
ツボを心得ています。
続く SCOTT STORCH 製作の②は、
悪くないのですが、
①に比べると音がまとまり過ぎている。
WU や MEF 独特の
混沌とした世界観が
こうしたまとまりのある音の中で
萎縮しているような気がしてしまいます。
③はいかにも ERICK SERMON 印な
ファンクネス溢れるオケが
なかなかイナセでカッコイイ。
垢抜けてない所が良いです。
続く④は、
これもいかにも HAVOC 印な
ループ使いが特徴のオケです。
しかし、
こちらは僕が MEF に求める姿からは
少しかけ離れています。
賛成しかねる楽曲です。
⑥は恐ろしくLOWです。
KWAME 製作とあるのですが、
アノ KWAME でしょうかね?
例の水玉の??
全然色気がないところが大好きです。
⑦は O.D.B. のボーカルを
ERICK SERMON と MATHEMATICS が絡んで作った
コミカルなオケの上に乗せた楽曲です。
こういうのはあまりにベタすぎるので、
あまり感心しません。
論外な⑧をとばして、
D-12 の MR. PORTER が製作し、
GINUWINE が爽やかなボーカルを乗せた⑨は、
曲自体の完成度が非常に高いです。
僕が MEF に求める理想像から
一番離れたような楽曲といえるでしょう。
しかしながら、
コレはコレでアリだと、
逆に説得させられるほど
きちんと自己完結した曲に仕上がっています。
でも、これだと、
別に MEF じゃなくてもいいような気もしてきますが。。。
RAEKWON らが参加する⑩は、
RZA が作ったにしては
深みが足りない曲です。
クレジットされていない U-GOD の扱いは
充分 “LOW” なんだけど。。。
ERICK SERMON 製作の⑫は
いかにも安直なループ使いがいただけません。
他の五万といるような凡庸なラッパーならいざ知らず、
MEF に対してこんな軽いビートを用意しては、、
彼の良さを自ずと打ち消しているようなものです。
⑬は、
コレはもう、本当にいけない!
ERICK SERMON が作った曲なのですが、
こんなに朗らかで、
こんなにヌケてる曲を
今の MEF がやっちゃうと
もうとりとめもなくなってしまいます。
続く⑭は確かに無骨といえば無骨なのですが、
ちょっと狙いすぎなオケが
あまり気に喰わないです。
ゲストは FAT JOE と LOX の STYLES が参加。
なんでか知らないケド、
FAT JOE と LOX を並べてゲストに迎えると、
N.Y.色が230%増すそうです。。。
そしてヒドいのが⑮.
タイトルが 「KONICHIWA BITCHES」 とくる。。。
参ってしまいます。
MATHEMATICS の作る⑯は
それらに対する口直しとしては
充分機能している
LOWな曲に仕上がっています。
INS の切れ味が悪いのが
気に掛かりはするのですけど、
MEF の弟分、STREETLIFE が
ここでは気張ったラップを聴かせてくれます。
ギターのリフを使った明瞭なオケの⑰は、
それだけだとあまり感心できないのだけど、
ここでは盟友 REDMAN が参加しているので、
この二人で暴れるなら
ちょうどコレくらいの方が響きが良いです。
⑲は入り方からして
いかにもな SHAOLIN STYLE で、
RZA の産み出すホラー・コアなビートに
RAEKWON と RZA 自身がボーカルを乗せています。
コレです、コレ!
こういうのが MEF の咳いた
おどろおどろしい声質を
十二分に活かせるビートなのです。
と、
ここで終わってりゃよかったのに、
最終⑳にもってきたのが、
先程も名の挙がった KWAME 製作曲。
これで台無しです。
実際、僕のこの作品に対する総体的な感想は、
この最終曲の配置の悪さに大きく影響を受け、
あまり芳しいものとなっていません。
一体どの方向へベクトルを向けようとしているのか?
作品全体にチグハグな印象をしか与えないのです。
僕が求める METHOD MAN の在り方。
それは何度も述べてきたように、
“LOW” であることです。
WU の不振が続く中、
各メンバーは核心から離れた所で四苦八苦し、
かつての自らの幻影に翻弄されているように見えますが、
その中でも MEF は
更にその印象が強いです。
そこで、
僕は考えたのですが、
WU への希求心を改めて高める為にも、
各ソロ・プロジェクトに関して、
全て RZA 指導で行い、
全曲を彼に任せた方が良いのではないかと思います。
その方が、
メンバーが活きるハズです。
オススメ度 7.2
(ラップ:1.6 トラック:1.3 キャラ:1.6 話題性:1.4 構成:1.3)



本当にそう思います。
投稿: メガネ | 2008年6月21日 (土) 01時21分