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2006年7月22日 (土)

4 MC's + 2 DJ's - 1 DJ 。。。

最近 “新譜紹介” と称して

一ヶ月も二ヶ月も前にドロップされた作品を

ここに書いていることに

少々心苦しい気もしないではない。

なので、今回はちょっと意気込んで、

三日前に買ったばかりの

ドロップしたてホヤホヤの新譜から紹介したいと思います。

 

というワケで、

タイトルから推察された方は

もうお分かりですね?

今回紹介するのは

JURASSIC 5

四年振りとなる新作、

「FEEDBACK」 です。

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まず本作について述べる際に、

どうしても触れなくてはならないのが

メンバーDJの一人、

CUT CHEMIST のグループ脱退についてです。

今回のブログのタイトルにも書いたように、

JURASSIC 5 = 4 MC's & 2 DJ's” という

このメンバー構成が

まず何よりも彼らの魅力でした。

これはつまり、

HIP HOP 黎明期における

パーティー・スタイルを正統的に継承した

グループ構成になります。

どうしてもMC主導でメディアに取り上げられる

昨今の米HIP HOPシーンにおいて、

彼ら、JURASSIC 5 の目指す

HIP HOP原点回帰的な活動が

注目を集めるのは必然的ですが、

その期待にたがわぬ

メンバー各人のスキルの高さも

このグループの人気の高さに繋がっています。

中でも注目されていたのが

DJ の CUT CHEMIST でした。

超絶的なDJスキルを駆使しての

実験的なサウンド・プロダクションで知られる

CUT CHEMIST のソロ作品に対して、

しばらく前からシーンの注目が集まっていたのですが、

それに対して彼の出した答というのが、

“グループとして活動を続けていく上で

ソロ作品の製作と両立させることはできない” という

思いがけないグループ脱退の決断と、

そして本作と時期を同じくして発表された

ファースト・ソロ・アルバム

「THE AUDIENCE'S LISTENING」 でした。

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このニュースはファンにとって

複雑な心境だったのではないでしょうか?

“確かに CUT CHEMIST

ガッツリ作りこまれたソロ作品は聴きたい。。。

しかし、彼がメンバーを抜けるのは辛い。。。”

 

とにかく、

前作から四年、、

その間、CUT CHEMIST の脱退を経ての

JURASSIC 5 待望の三作目が

この 「FEEDBACK」 になります。

当然、本作には

一切 CUT CHEMIST は参加しておりません。

。。。。。

 

で、そういったバック・グラウンドを含めた上で、

本作はどんなカンジやねんな?

と探り探りで傾聴していくと、、、

何の心配するコトはない。

いつもの彼らの作品に通ずる

安定したクオリティーの高さが感じられます。

ライブが売りの彼らにとって、

躍動感溢れる楽曲のダイナミズムも

損なわれることなく漲っていますし、

実際、ライブで映えそうな曲がギッシリ詰まっています。

CUT CHEMIST の抜けた穴を

残った DJ NU-MARK

獅子奮迅の活躍を持って購っています。

全15曲中、9曲が

NU-MARK の手によるモノなのですが

(①、⑤、⑦、⑧、⑩、⑪、⑫、⑬、⑮) 、

それらのミニマルなプロダクションが

実に冴えに冴えまくっている。

特に、

いかにも J 5 らしい楽曲の⑤や、

軽妙なループの素晴らしい⑩や⑬は、

楽曲の構成が実にタイトで、

それこそサンプリングの妙味を充分に堪能できます。

フックに MOS DEF が参加した

フリーキーな印象の強い⑧もまとまり方が素晴らしい。

そんな NU-MARK 製作曲の中でも

特に異彩を放っているのが⑦と⑮です。

先行カットとなる⑦は、

DAVE MATTHEWS BAND との共演による楽曲なのだが、

オルタナティヴなオケが

JURASSIC 5 としては目新しいハズなのに、

MC陣のラップが妙にハマっています。

そして、更に異色なのが⑮!

これはインスト曲になるのだが、

ボサノバのギターとピアノをオケにした

爽やかな楽曲で、

聴き応え充分です。

他にも、

NU-MARK 以外の外部プロデューサーによる曲でいえば、

SALAAMREMI が②、⑨、⑭の三曲、

SCOTT STORCHBEAN ONE

EXILE がそれぞれ一曲を担当。

確かに、彼ら外部プロデューサーによる楽曲は

そのどれも J 5

これまでの路線にはなかったような楽曲ばかりで、

少し面食らってしまった感じもしないではない。

特に SCOTT STORCH の手掛ける③は

そのキャッチーさがメジャー・シーン寄りな楽曲で、

アルバム全体からしても浮いてしまっているのだけれど、

仕上がりが良いので嫌味になっていないのは

さすが、今勢いのある SCOTT STORCH の仕事だ、

と逆に感心してしまう。

BEAN ONE 製作の④も

CURTIS MAYFIELD の声ネタを使った

キャッチーな楽曲なのだが、

4 MC'sの落ち着いた語り口によるラップが

よく映えた作りになっていて、

これも嫌味のない仕上がりになっている。

EXILE の作る⑥で聴ける

CHALI 2NA の早口ラップが

レアなカンジがしてオモシロイなあ。

実力派の SALAAMREMI もやはり

どちらかといえばメジャー・シーン寄りな楽曲になるのだが、

OLD SCHOOLライクな②、

MARVIN GAYE の声ネタをスパイスにした⑨、

そして、穏健で伸びやかなオケが特徴的な⑭と、

J 5にとって新展開を想像させるような、

そんな楽曲を送り込んでいる。

 

総じて、

新機軸を展開しつつ、

且つ、全編を通しての一貫したスタイル保持を

可能たらしめているのは、

何より彼らの

HIP HOPに対する愛情、

HIP HOPとの距離、

HIP HOPの概念が

明確に打ち立てられているからだ。

CUT CHEMIST が抜けた影響からか、

スクラッチやターンテーブリストの技みたいなモノを

少し物足りなく感じるところもあったが、

作品としてのまとまりと重厚感、

それにパーティーやLIVEがしっかり詰まった点から見ても、

本作は前二作に劣らぬ力作だと言えます。

僕は彼らのコトを

“HIP HOPの良心を継ぐ最後のグループ”

だと思っているが、

本作はそれをキッチリ証明してくれている。

 

オススメ度 8.2 

(ラップ:1.5 トラック:1.8 キャラ:1.6 話題性:1.5 構成:1.8) 

 

 

ちなみに、

CUT CHEMIST は完全脱退というのではないらしいので、

いつか復帰する可能性もあるようです。

そうあったらいいな。。。

ぜひ、そうあるべきだな。。。

 

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コメント

よさそうなアルバムですね!

正統派かつ純血HipHopというイメージが 4MC2DJ にあるのでスタイルが変わるのはちょっと寂しいですね

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