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2006年4月22日 (土)

T.I. は KING ?

今日は前置きもなくいきなり紹介文に入りたいと思います。

T.I. の最新作 「KING」 です。

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本作は彼にとって通算4枚目のソロ・アルバムになるが、

そのデビュー時から動向を追ってきた者として、

彼ほど一作ごとに着実に力をつけ、

ステップアップしてきたラッパーはなかなか珍しいと言えるでしょう。

それは作品のクオリティーからセールス、

メディアへの露出、

そして業界内での評価にまできちんと反映されています。

彼が4作目となる本作に 「KING」 とのみ標記したその意図も,

果たして頷ける話ではある。

にしても、メジャー・デビュー前、 

“今度デビューする T.I.P. なる新人がなかなかアツイらしい。。。”

なんて噂されてた彼が、

まさかココまで大きくのし上がるとは思ってもいなかった。

 

一見してシンプルな作品名とシンプルなジャケット写真。

だが、その中身はかなりエグいごった返し様で、

まず一聴して、正直、戸惑ってしまいました。

豪華なプロデューサー陣の顔ぶれに

豪華な客演陣の顔ぶれ。

最初覚えたのは、

作品のコンセプトがあまりに膨大に膨れ上がりすぎていて、

上手くまとまりきれていない、

飽和した感覚でした。

“これはちょっとマズいなあ。。。”

というのが、一聴した僕の正直な感想でした。

 

ド派手でインパクトのある JUST BLAZE 製作①により

煌びやかに幕を開くと、

続く②ではニューオリンズを代表するプロデューサー、

MANNIE FRESH 製作のオケに、

ヒューストンを代表するラップ・デュオ、U.G.K. が参加し、

T.I. の代表するアトランタと並べて、

この曲で南部三大都市を繋ぐサウス賛歌を披露している。

そして本作のハイライトとなる楽曲を③曲目に持ってきて、

アルバムのインパクトを頭で押さえている。

この曲の製作はデビュー作から固い絆で結ばれている

TOOMP が担当している。

華やかでビビッドなオケに T.I. のラップがよく映える。

続く④に再び JUST BLAZE 製作曲がくるのだが、

この曲が超攻撃的なドラム・ラインに

今まで聴いたことないほど攻撃的なラップを繰り出す T.I.

驚くほどに新鮮だ。

彼は LIL' FLIPLUDACRIS との

ビーフを抱えていたことでも有名だが、

それらのビーフは今はクールな状態らしいが

FLIP とは理解し合えないまでも、

お互い攻撃の刃は鞘に収めた状態。

LUDA とはこの曲中でもライムしているが、

お互いきちんと和解しあっている状態らしい)、

この曲中のバトル・ライムがどの方向に向かっているモノなのか、

僕としては邪推を働かせてしまいます。

 

と、ここまで書いた本作中の冒頭を飾る四曲が、

前述したような作品の飽和した感覚を産み出しているように感じる。

統一性の感じられない曲間のバランスが

リスナーとしての感覚を狂わされるというか、

構成の骨格が上手く掴み取れないのです。

確かにこの冒頭の四曲だけ見ても、

それぞれはさすがに音が立っているし、

曲としてのクオリティーの高さに目を見張るモノがあるのですが、

その並びが歪な感覚を沸き立たせます。

 

その後はいつもの T.I. 作品に見られる落ち着きを

取り戻したかのように、

悠揚で、T.I. 流のドラスティックさを湛えた楽曲が並び、

作品の構成を組み立て直していきます。

現在、大ブレイク中の JAMIE FOXX を迎えた郷愁溢れる⑤、

涼やかなオケにエロいラップを爽やかに乗っけた⑧、

前作来、最高の相性を再び見せる SWIZZ BEATZ 製作曲⑨は

破壊力も満点のパーティー・チューンに仕上がっている。

盟友 B.G.YOUNG JEEZY を迎えた⑪、

G-UNITYOUNG BUCK

自身のレーベル GRAND HUSTLE のお抱えアーティスト

YOUNG DRO の参加した⑫も

バランスが取れている。

今作中、一番異彩を放つ THE NEPTUNES 製作、

更に PHARRELLCOMMON が客演参加する⑭は、

しかし非常にスタイリッシュでその洗練されたスタイルが

妙に T.I. にピッタリとハマっている。

その他の T.I. お抱えのプロデューサーたちが作った楽曲について

ここではあえて詳しく語らないが、

これらの楽曲こそ T.I. のスタイルに相応しい

作品としての調和を産み出す楽曲が並んでいて、

僕はそこでようやく安心してこの作品を

改めて楽しむことができた次第である。

 

と、ここまでが一回目の視聴で覚えた感想。

これが回数を重ねて聴いていくと、

前述した作品冒頭に対する飽和的な違和感について

僕の捉え方が変わっていきました。

確かに、違和感はそのままで残っているんだけど、

それが嫌なカンジで残らなくなった。

元々それぞれの楽曲のポテンシャルの高さには

驚異的なものを感じていたので、

アルバム作品としての骨格にそれらをどう収めてあるか?

それについて考えていたのですが、

こういうごった煮感もこれはこれでアリかな、

と思えるようになったのです。

実際に、どの曲をシングル・カットしてもヒットしそうで、

特に僕が個人的に一番気に入ってる前述④などは、

かなりカッコイイ出来映えで、

思わず武者震いしそうになっちゃいます。

 

僕が今回、最初に感じた作品の違和感は

きっと本作があまりに全米制覇を意識しすぎたことによって生まれた

ちょっとした歪みみたいなものじゃないかと思います。

その歪みは、それはそれでアリだと思いますが、

別に全米がどうのこうのじゃなくて、

T.I. には彼らしい “KING像” を追求していってもらいたいな。

きっと JAY-Z の正統後継者というのを

彼は意識し過ぎたのかもしれません。

 

オススメ度 8.9 

(ラップ:1.7 トラック:1.8 キャラ:1.9 話題性:1.9 構成:1.6)  

 

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コメント

>HOSSYさん
彼のホーム・ページで新譜内から数曲分を視聴できるのですが、このサイトの視聴システムがかなりクオリティー高いので、ぜひ参考にしてみてください。
http://www.trapmuzik.com/

豪華な布陣だぁ!早く入手しなければ・・・。
確かにだんだん良くなってくるラッパーって少ないですね。いいやつは初めから良いことが多いですからね~。

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