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2006年4月30日 (日)

LADIES LOVE ...

LADIES LOVE ...

と書けば、モグリじゃない方はもうお解かりのハズですね。

“LADIES LOVE COOL JAMES” こと

LL COOL J の通算12枚目 (!) となる新作

「TODD SMITH」

今日は紹介したいと思います。

Llcooljtodd_smith  

 

 

 

本作タイトル 「TODD SMITH」

LL の本名 “JAMES TODD SMITH” から採られたモノだが、

なぜフル・ネームを使わなかったのか?

それは多分、

彼が運営するクロージング・ラインの名称が

同じ “TODD SMITH” だからというのもあると思う。

そして、それ以上に本作は

デビュー11年目を迎える彼の

個人的な思い入れを詰め込んでいるからかもしれないと

僕は想像しています。

。。。。。

さて、本作を手に取って、

まず一番に目が行くのは、

何と言っても本作にクレジットされている

客演陣の豪華な顔ぶれでしょう。

全13曲 (+日本盤ボーナス・トラック2曲) 中、

12曲に錚々たるメンツの名が並んでいます。

しかも、その12組のゲストの内、

シンガーの客演が10組もあるというところが

なんとも LL らしいではありませんか!

それでは、順を追って各曲を紹介していきたいと思います。

 

ド派手なイントロダクションから始まる①には

レーベル・メイトでもある若手有望株 JUELZ SANTANA が参加し、

お互い攻撃的なラップを披露して幕を開けています。

この二人の共通のイメージはナンパなカンジなのですが、

こういう路線もイケるってところをしっかり証明してくれています。

JERMAINE DUPRI 製作の軽快なオケに

JENNIFER LOPZ のエロくて柔らかいボーカルがのっかる②は

本作の華やかなイメージを強く印象付ける楽曲に仕上がっています。

続く、POKE AND TONETRACKMASTERS 製作曲③には

MARY J. BLIGE が参加し、

その流麗な歌声で作品をピシっと引き締めています。

いかにもHOLLYWOODの週末の夜を想起させるような楽曲です。

続いて、トーンがグっと押さえられた作りの

LYFE JENNINGS 参加曲④は

LLLYFE の二人で楽曲製作した模様。

一転、煌びやかに浮かび上がるような⑤は

THE NEPTUNES 製作、JAMIE FOXX 参加の

美しい楽曲に仕上がっています。

決して派手な曲調ではないのだけど、

隠し切れない華々しさが滲み出ている曲です。

続く⑥は JAY-Z の秘蔵っ子 TEAIRRA MARI が参加し、

LL との掛け合いからストーリー・テリングする

展開のオモシロい曲。

新作が期待されている FREEWAY 参加の⑦は

アップ・テンポな曲調に LLFREEWAY のスピットが熱く滾る。

本作は全編を通してその豪華な客演陣の顔ぶれにもかかわらず、

主役となる LL の存在感が際立つ曲ばかりが並んだ構成なのだが、

唯一、この曲だけはゲストの FREEWAY に喰われてしまってます。

それ程に、今、FREEWAY がノってるってコトでしょう!

TRACKMASTERS の得意とするドラスティックなオケに

RYAN TOBY のファルセットが映える⑧は

LL のラップする声質を引き立てています。

LL はやっぱこの声がカッコイイんですよね。

続く、SCOTT STORCH 製作、GINUWINE 参加の⑨は

もうエロさ満開です。

メロウネスにとろけるナンパ・ソング。

SCOTT STORCH はこういう曲調も手掛けるんだと、

彼の仕事の幅を改めて思い知らされました。

TRACKMASTERS 製作のラテン調なオケに

LL が所々スパニッシュを織り込んだライムを披露する⑩は、

表にクレジットこそされていないが、

女性のラテン・シンガーがしっかり参加しています。

⑪も製作は TRACKMASTERS が担当。

112 が参加した壮麗な楽曲で、

曲中に広がる空間がいかにも雄大にイメージを膨らませます。

続く⑫は前曲とはまた違った雄大さを湛えています。

久々にメジャー作品でその名を見ることになった BINK! の製作曲で、

そのドラマティックに展開していくビート上を

LL の確固としたラップと

ゲストの MARY MARY の力強いソウルフルな歌声が

ある種の興奮を湛えて交錯していきます。

まさにクライマックスに相応しい曲です。

そして⑬で、現在のR&B界に新風を吹き込んだ NE-YO が参加。

ここでも TRACKMASTERS が楽曲製作で参加しております。

。。。。。

 

今回は参加ゲストを中心にして作品を紹介していきましたが、

先にも書いたように、

本作は全編を通してこれだけ豪華絢爛な

客演陣の顔ぶれにもかかわらず、

主役となる LL の存在感は一際際立っていて、

しっかりと彼のカラーを前面に押し出すことに成功しています。

その煌びやかさといったら実にHOLLYWOOD的で、

これぞ正にメジャー作品といった洗練された貫禄に溢れています。

しかし、その分、タイトにまとまりすぎていて、

味気ないように感じたりもするのだけど・・・

非常にミニマルに構成されてはいますが、

音の良さや作品バランスの良さも素晴らしく、

何よりこの客演陣の顔ぶれから見ても

きっと多くの女性達が大喜びしてこの作品に飛びつくんだろうことは

想像に難くありません。

 

オススメ度 7.6 

(ラップ:1.5 トラック:1.6 キャラ:1.4 話題性:1.5 構成:1.6)

 

 

本作とは関係ありませんが、

僕は個人的にR&Bはほとんど聴かなくて

(唯一聴くのは ALICIA KEYS くらい) 、

こんなこと言うと怒られそうなのですが (誰に?) 、

最近、TEAIRRA MARIMARY MARYRIHANNA

この4人がゴッチャに混じってしまって

誰が誰だか区別がつかない状態です。

MARY MARY がデュオだってのも最近知ったほどで、

彼女たちが目の前に並んでも

きっと誰が誰だか僕にはわからないと思います。。。

  

 

2006年4月27日 (木)

立ち読みで過ごす午後 3

いよいよこのタイトルもシリーズ化してしまいましたが、

こう立ち読みばかりしていると、

僕もつくづくヒマ人なんだなあと、

我ながら改めて深い感慨を受けたりなんかしちゃいます。

 

というコトで、今日もいつもの大型書店で

正午から3時間ばかり立ち読みしてきました。

今回は珍しく時事問題に乗っかってみようと思って、

“チェルノブイリ” 関連の本を読もうと考えていました。

若い人は知らないかもしれませんが、

ウクライナがまだソビエト連邦領とされていた頃、

現在のウクライナの首都キエフから

北に100kmほどの所にある都市チェルノブイリ近郊に

設営された原子力発電所が爆発事故を起こしました。

それがちょうど20年前の4月26日だったということで、

最近、その事件についての記事を

新聞やネットでちょこちょこ見かけていて、

気になっていたのです。

20年前、僕が小学生の時、

そう言えば、雨が降った時はあまり外に出ないように!とか、

そういうことを親や先生に言われたの

なんとなく覚えています。

小学生の知識程度に、

チェルノブイリの原発事故のコトも耳にしたのを覚えています。

しかし、そこは小学生ですから、

放射能汚染された雨よりも

休み時間のドッジボールや、

給食の大嫌いなメニューについてや、

夕食後に見るテレビ番組の方に

余程大きな関心を示しているようなガキだったので、

僕の “チェルノブイリ” に関する記憶は

前述した程度に止まります。

というワケで、良い機会なので

改めてきちんと勉強しようと思って

今日の立ち読みを計画していたのです。

。。。

しかし、

どれだけ探しても関連書籍は一冊も見当たりません。

歴史書コーナー、時事コーナー、国際政治コーナー、

地理・紀行コーナー、外国人作家コーナーから、

果ては生物学コーナー、医学書コーナーに至るまで

探して回ったのだけれど、

まったく、1冊も、関連書籍が見当たらなかったのです。

あるいは、それは

僕が見当ハズレの場所を探していただけかもしれませんが、

見つけられなかったのは結構ショックでした。

それとも、もしかすると、

それほどにこの話題ってタブーなんでしょうかね?

。。。。。

で、結局、今回僕が読んだのは、

“世界中に起こった、あるいは継続中の紛争”

についてのレポートと、

ポール・ゴーギャン (PAUL GAUGUIN) の画集でした。

紛争についてのレポートは

近代史以降の支配戦争から、革命戦争、テロ、内戦、

宗教対立、民族対立、国家間の領有地を争う紛争にいたるまで、

なかなかわかり易く分類され、

それぞれについて歴史的背景や現状などの詳細が

簡易にまとめられていました。

非常に興味深い読み物でした。

 

ゴーギャンの方は

最近読んだ サマセット・モーム (SOMERSET MAUGHAM)

小説 「月と6ペンス」 (原題「THE MOON AND SIX PENCE」)

影響からです。

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この小説は天才画家ゴーギャンをモティーフに

描いていることで有名ですが、

単純な僕は早速この小説に影響されて、

久々にゴーギャンの絵画を鑑賞してみたくなったのです。

そして、更に単純な僕は

いつの日かタヒチを旅することを今から夢見ているのです。。。

 

帰りにタワ・レコに寄り、

新譜を2枚だけ買って、

更に古本屋に寄り、

ペーパー・バックの小説を2冊買いました。

最近、モームの他に、アルベール・カミュ (ALBERT CAMUS)

トルーマン・カポーティ (TRUMAN CAPOTE)

スコット・フィッツジェラルド (SCOTT FITZGERALD) の小説を

よく読んでいるのですが、

特にカミュ「異邦人」 (原題「L’ETRANGER」)

気に入っていて、

それと合わせてフィッツジェラルド

「グレート・ギャッツビー」(「THE GREAT GATSBY」)

それぞれ100円で売ってたので、

買って帰ったのです。

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先に挙げた作家たちはそれぞれ出身国が違いますが

モームは英国、カミュはアルジェリア、

カポーティフィッツジェラルドは米国)、

僕は個人的にこの時代の作家が好きでよく読んでいます。

アメリカ文壇で言うところの、

いわゆる “ロスト・ジェネレーション” です。

特にアメリカ文学とロシア文学が好きなのですが、

それだけに括らず、

世界の名作たる彼らの作品が100円で手に入れられるなんて

なんて素敵なことでしょう!

  

さて、今から “チェルノブイリ” について

ネットで調べて勉強しようと思いますが、

ネット内に溢れる情報の取捨選択がイマイチ上手くできなくて

(情報が多くて、すぐに脱線していってしまうのです)、

個人的にネットを活用した勉強法が確立できてない状況です。

良い勉強法はないもんでしょうか?!

 

2006年4月25日 (火)

皆大好き GHOSTFACE

さて、今回も前置きを省いて新譜を紹介したいと思います。

GHOSTFACE KILLAH の通算5枚目のソロ作、

「FISHSCALE」 です。

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日本では未だに根強い人気を誇る WU-TANG ですが、

中でも1、2番の人気を誇る GHOSTFACE

本国での WU の低迷感もどこ吹く風の彼のソロ活動は

飄然としていながら、しかし、きちんと結果を伴っていて、

だからこそ DEF JAM とのディールなど、

業界内での高い評価を獲得できているのでしょう。

彼と他の WU-TANG メンバーとの差は

何と言っても他のメンバーが未だ “WU-TNAG ブランド”

依存しないといけない立場にあるのに対し、

彼は “GHOSTFACE ブランド” をきちんと確立しているという点に

顕著に顕れています。

現に、これまでの GHOSTFACE 作品にはハズレ作品がなく、

そのどれもが彼のカラーを踏襲し、

揺るぎない一方向へとベクトルが向けられています。

これって出来そうでなかなか出来ないことです。

だから彼の作品は安心して買えるし、

もちろん本作も例に漏れるようなことはありません。

 

ゲストやプロデューサーについてのメンツなど、

本作について言いたい事はたくさんありますが、

まず、何よりも第一に、声を大にして言いたい事があります。

それは・・・・・

・・・・

・・・

本作中に参加している PETE ROCK 製作曲が

もう、どえらいコトになっている!!?!

そう、アノ例の、皆大好き PETE ROCK の製作曲です。

彼は本作内で3曲、プロデュースで参加しているのですが、

その3曲とも、すごい曲に仕上がっていて、

一聴して思わず鳥肌が立ってしまったほどでした。

本気でぶっ飛んじゃった!

クレジットを見ずに聴いていて、

引っ掛かった曲を後でクレジットで調べると

そのどれもが PETE ROCK 製作楽曲だったってのが

まず驚きだった。

特に強烈なのが⑩と⑰。

⑩はその圧倒的なドラム・ラインの素晴らしさに耳が惹きつけられる。

ともすれば凡庸に埋もれそうになるループを

力技でねじ伏せるかのような、

そんな圧倒的な存在感をそのドラム・ラインは湛えているのです。

もう一つ、⑰はギターの短いリフをループさせて作られた

エキセントリックなインパクトのある楽曲に仕上がっています。

このループの非凡さに PETE ROCK の偉大さが

滲み出ているかのようだ。

実際、PETE ROCK の名前をクレジットに見るのは久々のことだが、

それがこういうメジャー作品で、

しかもこんなにすばらしい出来映えを誇って

こうやって我々の前にカム・バックしてくれたという現実は

何にも増して喜ばしい。

他に有名どころで、

④の JUST BLAZE 製作曲はロッキッシュでアヴァンギャルドな、

いわゆる “JUST BLAZE 印” のまんまのオケの上に、

GHOSTFACE の高音ボイスによる攻撃的なラップが新鮮に映える。

⑦、⑫は故 J. DILLA 製作曲だが、

これはどちらも先日発売された

J. DILLA 名義の作品

「DOUNUTS」 に収録されているオケがそのまま使われている。

ゲスト出演では盟友 RAEKWON が4曲参加しており、

GHOSTFACE との相変わらずの相性の良さを

充分披露してくれています。

他に WU-TANG 一軍メンバーが勢揃いした⑥や、

DEF JAM 繋がりで、

大ブレイク中のシンガー、NE-YO が参加した⑬は

間違いなく本作のハイライトとなるであろう。

もちろん、

GHOSTFACE 率いる THEODORE UNIT の面々も

大活躍しています。

ボーナス・トラックには COOL & DRE 製作、

P. DIDDY こと DIDDY がCO-PRODUCEし、

BIGGIERAEKWON が客演参加している。

(ちなみに BIGGIE のヴァースは

彼の 「NIGGAS BLEED」 から引用されたものだ)

 

“ソウル・ミュージック” を体現する彼としては

本作はこれまでと比較して、

よりメジャー・コード寄りな気もしないではないが、

だからといってそれが GHOSTFACE のイメージを

損なっているというワケでもなく、

やはり独特の世界を構築しております。

全体としてSKITが多いのがちょっと気に掛かるが、

楽曲はどれも GHOSTFACE の世界観を見事に反映しており、

相も変わらず高いクオリティーを維持しています。

それだけに、楽曲単品がミニマルすぎる作りなので

もったいなく思えちゃうくらいです。

それくらい、各楽曲、ツブが立っていてカッコイイ。

 

にしても、

本作内の PETE ROCK 製作楽曲には

つくづくぶっ飛ばされました。。。

 

オススメ度 8.4 

(ラップ:1.7 トラック:1.9 キャラ:1.6 話題性:1.5 構成:1.7) 

 

2006年4月23日 (日)

今年もいよいよこのシーズンになりました。

うぉ~っっ!!!

。。。。。

スミマセン。

いきなり吼えてしまいました。

放送事故ではありませんのであしからず。

 

ということで、

今年もいよいよこのシーズンになりました。

さて何のシーズンでしょう?

・・・ハイ、そうです。

NBA のプレイオフ がいよいよ始まったのです。

燃え滾るゼ!

以前、オールスター戦の時にもこの話題に少し触れましたが、

NBA がおもしろくなるのはやはり

プレイオフに入ってからです。

その息詰まる熱戦は、

迫りくるタイム・アップまでの緊張感と、

その瞬間に垣間見れる奇跡的なプレイが醍醐味となって、

毎年、この時期になると僕の関心を惹き付けてやみません。

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ちょっと見づらいかもしれませんが、

これは僕がつけてるプレイオフのトーナメント表です。

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毎年こうやって手書きでトーナメント表を作り、

毎日、試合結果を書き込んでるんです。

・・・燃えるなあ。

今日がプレイオフの初日で、

全米各地で4ゲーム行なわれたのですが、

僕が今年、特に力を入れて応援していた

L.A. CLIPPERS は今日、

DENVER NUGGETS と対戦し、

見事に勝利を収めています。

嬉しいな。。。

まあ、CLIPPERS はレギュラー・シーズンを無事6位で通過し、

しかもファースト・ラウンドの相手の NUGGETS には

勝率で勝っているので、

ホーム・コート・アドバンテージも得ていて、

こりゃあセミ・ファイナルも固いでしょう。

同じL.A.にフランチャイズを置く LAKERS

プレイ・オフに進出していて、

ファースト・ラウンドの対戦相手 PHOENIX SUNS に勝てば、

次のセミ・ファイナルで CLIPPERS との

L.A.ダービーが催されるのでそいつを期待しています。

 

これから毎日楽しみなんだけど、、、

こんなに楽しんでいる僕なのに、、、、、

中継が見れない・・・

。。。。。

。。。。

。。。

NHKBS1 で放映される週二回の中継だけが

せめてもの慰めです。

向こうでは全試合見れてたので、

毎日、友人宅で集まってパーティーしながら観戦してたから、

それを考えると日本の NBA 事情がうら寂しくて仕方ありません。

早く日本人 NBA 選手(レギュラーとしての!)の

誕生と、その活躍を期待するより他ありませんね。

 

 

ちなみに僕の今年の優勝予想は

ズバリ、

DETROIT PISTONS でキマリでしょう!

 

NHK BS1 による NBA プレイ・オフの中継放送は

4月27日(木)の午前1時10分から午前3時までを

予定されています。

 

2006年4月22日 (土)

T.I. は KING ?

今日は前置きもなくいきなり紹介文に入りたいと思います。

T.I. の最新作 「KING」 です。

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本作は彼にとって通算4枚目のソロ・アルバムになるが、

そのデビュー時から動向を追ってきた者として、

彼ほど一作ごとに着実に力をつけ、

ステップアップしてきたラッパーはなかなか珍しいと言えるでしょう。

それは作品のクオリティーからセールス、

メディアへの露出、

そして業界内での評価にまできちんと反映されています。

彼が4作目となる本作に 「KING」 とのみ標記したその意図も,

果たして頷ける話ではある。

にしても、メジャー・デビュー前、 

“今度デビューする T.I.P. なる新人がなかなかアツイらしい。。。”

なんて噂されてた彼が、

まさかココまで大きくのし上がるとは思ってもいなかった。

 

一見してシンプルな作品名とシンプルなジャケット写真。

だが、その中身はかなりエグいごった返し様で、

まず一聴して、正直、戸惑ってしまいました。

豪華なプロデューサー陣の顔ぶれに

豪華な客演陣の顔ぶれ。

最初覚えたのは、

作品のコンセプトがあまりに膨大に膨れ上がりすぎていて、

上手くまとまりきれていない、

飽和した感覚でした。

“これはちょっとマズいなあ。。。”

というのが、一聴した僕の正直な感想でした。

 

ド派手でインパクトのある JUST BLAZE 製作①により

煌びやかに幕を開くと、

続く②ではニューオリンズを代表するプロデューサー、

MANNIE FRESH 製作のオケに、

ヒューストンを代表するラップ・デュオ、U.G.K. が参加し、

T.I. の代表するアトランタと並べて、

この曲で南部三大都市を繋ぐサウス賛歌を披露している。

そして本作のハイライトとなる楽曲を③曲目に持ってきて、

アルバムのインパクトを頭で押さえている。

この曲の製作はデビュー作から固い絆で結ばれている

TOOMP が担当している。

華やかでビビッドなオケに T.I. のラップがよく映える。

続く④に再び JUST BLAZE 製作曲がくるのだが、

この曲が超攻撃的なドラム・ラインに

今まで聴いたことないほど攻撃的なラップを繰り出す T.I.

驚くほどに新鮮だ。

彼は LIL' FLIPLUDACRIS との

ビーフを抱えていたことでも有名だが、

それらのビーフは今はクールな状態らしいが

FLIP とは理解し合えないまでも、

お互い攻撃の刃は鞘に収めた状態。

LUDA とはこの曲中でもライムしているが、

お互いきちんと和解しあっている状態らしい)、

この曲中のバトル・ライムがどの方向に向かっているモノなのか、

僕としては邪推を働かせてしまいます。

 

と、ここまで書いた本作中の冒頭を飾る四曲が、

前述したような作品の飽和した感覚を産み出しているように感じる。

統一性の感じられない曲間のバランスが

リスナーとしての感覚を狂わされるというか、

構成の骨格が上手く掴み取れないのです。

確かにこの冒頭の四曲だけ見ても、

それぞれはさすがに音が立っているし、

曲としてのクオリティーの高さに目を見張るモノがあるのですが、

その並びが歪な感覚を沸き立たせます。

 

その後はいつもの T.I. 作品に見られる落ち着きを

取り戻したかのように、

悠揚で、T.I. 流のドラスティックさを湛えた楽曲が並び、

作品の構成を組み立て直していきます。

現在、大ブレイク中の JAMIE FOXX を迎えた郷愁溢れる⑤、

涼やかなオケにエロいラップを爽やかに乗っけた⑧、

前作来、最高の相性を再び見せる SWIZZ BEATZ 製作曲⑨は

破壊力も満点のパーティー・チューンに仕上がっている。

盟友 B.G.YOUNG JEEZY を迎えた⑪、

G-UNITYOUNG BUCK

自身のレーベル GRAND HUSTLE のお抱えアーティスト

YOUNG DRO の参加した⑫も

バランスが取れている。

今作中、一番異彩を放つ THE NEPTUNES 製作、

更に PHARRELLCOMMON が客演参加する⑭は、

しかし非常にスタイリッシュでその洗練されたスタイルが

妙に T.I. にピッタリとハマっている。

その他の T.I. お抱えのプロデューサーたちが作った楽曲について

ここではあえて詳しく語らないが、

これらの楽曲こそ T.I. のスタイルに相応しい

作品としての調和を産み出す楽曲が並んでいて、

僕はそこでようやく安心してこの作品を

改めて楽しむことができた次第である。

 

と、ここまでが一回目の視聴で覚えた感想。

これが回数を重ねて聴いていくと、

前述した作品冒頭に対する飽和的な違和感について

僕の捉え方が変わっていきました。

確かに、違和感はそのままで残っているんだけど、

それが嫌なカンジで残らなくなった。

元々それぞれの楽曲のポテンシャルの高さには

驚異的なものを感じていたので、

アルバム作品としての骨格にそれらをどう収めてあるか?

それについて考えていたのですが、

こういうごった煮感もこれはこれでアリかな、

と思えるようになったのです。

実際に、どの曲をシングル・カットしてもヒットしそうで、

特に僕が個人的に一番気に入ってる前述④などは、

かなりカッコイイ出来映えで、

思わず武者震いしそうになっちゃいます。

 

僕が今回、最初に感じた作品の違和感は

きっと本作があまりに全米制覇を意識しすぎたことによって生まれた

ちょっとした歪みみたいなものじゃないかと思います。

その歪みは、それはそれでアリだと思いますが、

別に全米がどうのこうのじゃなくて、

T.I. には彼らしい “KING像” を追求していってもらいたいな。

きっと JAY-Z の正統後継者というのを

彼は意識し過ぎたのかもしれません。

 

オススメ度 8.9 

(ラップ:1.7 トラック:1.8 キャラ:1.9 話題性:1.9 構成:1.6)  

 

2006年4月20日 (木)

究極のカリズマ

一昨日の夜だったか、

深夜に放送されてた映画を録画してたので

それを見ました。

「アリ/栄光への軌跡」 (元題 「Ali : An American Hero」)

という映画で、

その題名からもわかるように、

アメリカの伝説的なボクサー、

モハメド・アリ (MUHAMMAD ALI)

半生を描いた作品になります。

彼を描いた作品では WILL SMITH が主演した 「ALI」

記憶に新しく有名ですが、

個人的な感想からすれば、

どちらも少し迫力に欠ける気がします。

今回見た作品は、

青年 カシアス・クレイ (CASSIUS CLAY) のボクサーとしての成長を

チャンピオンに至るまで駆け足でなぞり、

マルコム・X (MALCOLM X) との接触から改名へ至る

ムスリムとの関係が平行して語られています。

ベトナム戦争への徴兵を拒否することで

チャンピオンの座を剥奪されながら、

自身の声をマスコミを使い主張する彼の姿が

この映画のハイライトとなっていて、

ジョージ・フォアマン (GEORGE FOREMAN) との

コンゴ首都キンシャサで行なわれたタイトル・マッチにより

下馬評を覆す奇跡的な王座奪還劇はあまりにも有名であるが、

そこでこの映画は幕を閉じている。

 

先にも書いたように、

この映画、どうも迫力に欠ける。

それは アリ の人生の波乱にスポットを当てた構成から

ボクシングの試合の模様があまりにそっけなく、

味気ないのである。

2時間弱の時間枠に捉われた作品構成の功罪とでも言おうか。。。

 

で、今回書きたかったのは、

実は映画のことではなく

(だとすすれば、あまりに長い前置きになってしまうのだが) 、

モハメド・アリ について書かれた書籍を紹介したかったのです。

「モハメド・アリ その闘いのすべて」

30878278  

 

 

 

 

著者は デイビッド・レムニック (DAVID REMNICK)

この本がかなり素晴らしい出来映えに仕上がっている。

この作品では アリ が初めて王座を制するに際して、

その周囲にいた人物たち

(例えば、アリ のトレーナーや関係者、彼を追う新聞記者たち) の

赤裸々なインタビューが数多く取り入れられ、

アリ と彼を取り巻く社会とが熱狂の坩堝に突入していく様を

迫真に迫った文章で読ませていきます。

特に ソニー・リストン(SONNY LISTON) との

タイトル・マッチに関するくだりは

そのダイナミズムたるや、

リアル・タイムで経験していない僕にでも

当時の熱狂を余すことなく伝えてくる程です。

 

これまでたくさんのノン・フィクション作品を読んできてますが、

この作品ほど人物が生き生きと描かれ、

且つエンターテイメント性に優れた著作は

なかなか日本ではお目にかかれないと思います。

まあ、それもそのハズ。

この作品の著者 デイビッド・レムニック

ジャーナリズムの栄誉でもある

ピュリッツァー賞” を受賞している作家なのです。

彼は元々、雑誌 「THE NEW YORKER」 の編集者で、

「WASHINGTON POST」 紙の記者でもありました。

最近、アメリカのジャーナリズム論についての本を

何冊か読んだのですが、

向こうのその世界では日本のジャーナリズム界とは

決定的に異なる部分があります。

それは、

アメリカでは各新聞社の名前と同じくらい記者の名前が表に立って

ニュースを報道しているという点にあります。

抱える記者の名前によって

新聞の売り上げが変わってくることもあるくらいだとか。

それは偏に、広大な国土からなる地方分権による制度や

移民社会から成り立つ多民族国家として

アメリカに根付いたコミュニティーが幾多の方向性を含んでいる、

その表れとして育まれた結果だとされています。

つまりアメリカ・ジャーナリズム界では

各マス・メディア社はもちろんのこと、

編集者、記者の一人ひとりに至るまで

論調がそれぞれ大きく異なり、

しかもその違いを色濃くすることによって

それぞれの観点の違いを明確化し、

論調の区別化を図っているということです。

日本の新聞業界をみると

全国紙が通例とされている業界の中で

各新聞社とも扱うトピックスに大きな差異はなく、

多少、論調の差異はあれ、

それほど大きな区別化がされてはいないとみなされている。

増して、編集者や記者の名前が

新聞社の看板を超えて表立つということは

ほとんどないというのがその現状である。

。。。。。

話が大きく逸れてきたので元に戻すと、

要は、言いたかったのは、

アメリカのそういうジャーナリズムのシステムが

多くの優れた物書きを生み出しているという事実についてです。

アメリカに伝記映画やノン・フィクション映画や

ドキュメンタリー映画が多く、

またそれが持て囃されているのは

偏にそういったジャーナリズムの背景があるからだ。

その最たる作家、及び作品として

デイビッド・レムニック と彼の書いた本作を

僕はぜひお勧めしたいと思います。

 

実はこの作品、

数年前に一度読んだだけのものなのですが、

そのクオリティーのインパクトがあまりに鮮烈に過ぎて、

その後目にする アリ 関連の映像作品が

どうしても物足りなく感じてしまうのは

その為ではないかと自己分析しています。

とにかく、

モハメド・アリ に関して言えば、

1960年代から‘70年代にかけて

ベトナム戦争や黒人解放運動といったアメリカ社会背景上、

欠かすことのできない歴史的最重要人物であり、

特に南部出身の彼が辿った人種偏見との戦いは

HIP HOP的見地から見ても

非常に関連深い人物でもあるので、

ぜひチェックしてみられてはと思います。 

彼ほど美しい肉体を以って大衆を魅了し、

雄弁に物語って社会に一大旋風を巻き起こした人物は

存在しないでしょう。

まさにカリズマの中のカリズマ! 

 

ちなみに、

アリ の栄光の軌跡を辿った写真集

数年前に発売されたそうですが、

重量:34kg、大きさ:50x50センチ (広げると幅1メートルほど)、

総ページ数:800ページ になるというその写真集、

値段がなんと 45万円 (しかも税別) !!

す、すごい。。。

さらに特注 “チャンプ・エディション” は

150万円!!!!

・・・まじっすか?!

 

さすがチャンプ。。。

参りました!

 

日本への入荷は50冊 (高い方は5冊) 限定なんだって。。。

買った人いるのかな?

超プレミアモノです。

 

1031_muhammad_ali (写真集とは関係ありませんが、

 この写真は僕が一番好きな

 アリ の写真で、

 リストン 戦のモノです)

 

2006年4月18日 (火)

立ち読みで過ごす午後 2

以前にも立ち読みの話を書きましたが

今日も午後から2時間ほど、

本屋に行って立ち読みしてきました。

最近、ドイツ哲学のショウペンハウエル (ショーペンハウアー)

ドップリとハマっていて、

その著作をずっと読んでたのですが、

きっちり基礎から勉強したくなったので

全集を探しに行ってきたのです。

しかし、コレが売っていない。

それどころか、

カントヘーゲルのモノはけっこう置いてあったのですが、

ショウペンハウエルに関しての著書が思った以上に少ない。

生前、ショウペンハウエルの哲学は

学会から爪弾きにされていたきらいがあったそうですが、

ここの本屋のバイヤーも

そういった偏見を抱えているのではなかろうか?と

いぶかしんだほどです。

 

というワケで、今日は違う本を読みました。

ICE-T

「THE ICE OPINION」

(邦題:「アイスTの語るLAジャングルの掟 オレの色は死だ」

62884815_1  

 

 

 

 

 

ICE-T といえば

“元祖 ギャングスタ・ラッパー” である。

彼は音楽活動の他にも、

映画俳優やレーベル運営者、

それに様々なコミュニティーに参加し、

幾多のチャリティーや文化活動に携わった人物としても有名である。

そんな彼の著書がふと目に付いたので

手にとって読んでみたのですが、

300ページ弱の作品にしては

なかなかしっかり書き込まれています。

内容は、

ICE-T の実経験に基づく

“アフロ・アメリカンのサバイバル哲学”

とでも言えばよいでしょうか。。。

L.A.における黒人に対する人種差別の現状、

ギャングについての考察、

米法制度と刑務所制度についての考察、

セックスについての考察、

1パーセント・ネイションズなどの宗教倫理などが、

白人至上主義に対する痛烈な批判とともに展開されている。

その哲学は多少安直で、

世界観として狭量にすぎるきらいはあるが、

ICE-T の明確なビジョンを反映し、

真に迫った圧倒的な迫力を生み出している。

伝説の曲となった彼の 「COP KILLER」

ドロップされた当時のあらましなどについてや、

幾多の映画出演に際してのあらましなど、

彼を取り巻いたかつてのゴシップなども書かれていたりして、

非常に興味深かった。

 

ちなみに、今回読んだのは日本語訳されてある方です。

僕は英文を読むのが遅く、

本一冊を読むのにとても二時間で読みきることはできません。

日本語文を読むのも遅いくらいだけど。。。

 

 

その帰り、タワレコに寄って、

久々、新譜を漁ってきたのですが、、、

期待どーり、大量に抱えてレジに並んだところ、

なんとクレジット・カードが使えなくなってる!!!?

し・・・しもた・・・・・!!

振込みするの忘れてた!

し・か・も!

財布の中の現金は、

なんと、たった58円だけ!

。。。。。

。。。。

。。。

・・・ありえへん!

とりあえずレジを離れ、

銀行で現金を下ろしてきて

またレコ屋に行きましたが、

気分はもうゲンナリです。。。

結局、6枚持ってレジに並んでたのですが、

今日買うことにしたのは4枚だけに留めておきました。

・・・

ご利用は計画的に。。。

 

後日、追って紹介していきたいと思います。

 

2006年4月15日 (土)

THE PRODUCT

今日紹介するのは、

THE PRODUCT というグループの作品になります。

THE PRODUCT ・・・?

字面にすると聞きなれない名前ですが、

そこはご安心を。

ジャケットにはデカデカと

“SCARFACE PRESENTS ...” と入っています。

そう、つまりこのグループは

SCARFACE 御大が自ら乗り出した

新しいプロジェクトの一つなのです。

作品名は 「ONE HUNID」

Album_cover_9

 

 

 

 

これがなかなか素晴らしい作品に仕上がっております。

 

メンバーは件の SCARFACE を中心に、

WIL HENYOUNG MALICE の三人組で構成されている。

ちなみに、御大が南部はヒューストンを

レペゼンしているのは有名だが、

WIL HEN はサンフランシスコを中心としたベイ・エリアを、

YOUNG MALICE はミシシッピのジャクソンを、

それぞれ活動拠点としており、

州を跨ぐプロジェクトが御大の一声によって

結成されたようである。

ちなみに、WIL HEN のフロウや声質は

ソフトで当たり口も非常に柔らかい。

MA$E のそれに非常に似ている。

YOUNG MALICE のそれは

JADAKISS のモノに似通っているが、

そこまでは洗練されていない未成熟さも窺える。

  

全13曲中、その4割を TONE CAPONE が製作し、

もう4割は SCARFACE が自ら楽曲製作に絡んでいる。

有名どころでは THE ALCHEMIST

一曲だけだが楽曲提供している。

全体の印象としては、

強烈なインパクトやパッケージの華々しさといったギミックはないが、

地に足の着いた安定感を郷愁溢れる楽曲群の中から

じっくり味わう事ができる作品である。

作品の序盤に並んだ TONE CAPONE 製作曲は

色調が抑えられたミニマルな楽曲だが、

その中に流れるセンチメンタリズムが否応なく滲み出ている。

泣きの帝王たる SCARFACE に相性ピッタリなのは

これはもう当然のコト、

他の二人との相性もフロウとビートがしっくり馴染んでいて

安心して聴ける。

特に⑤あたりでの哀愁の溢れ方には目を見張るモノがある。

続く⑥は前述の ALCHEMIST 製作曲。

ドラマティックに展開する楽曲で、

MOBB DEEP がやっていてもおかしくないような曲である。

そこから SCARFACE が単身、もしくは共同で

プロデュースした曲が続くのだが、

それらのビートの特徴は

メロディアスで、かつシンプルなウワモノが

三人三様のラップの情感を非常に引き立てる作りである。

⑦や⑨におけるマイナー・コード使いは

その真骨頂とも言うべき代物だ。

 

地味だけど、各楽曲それぞれ粒が立っているし、

全体のコンセプトもしっかりまとまっている秀作。

本作は、正確に2006年に発売された新譜の中で

今のところ僕の中では一番気に入っている作品です。

 

オススメ度 8.0 

(ラップ:1.8 トラック:1.7 キャラ:1.4 話題性:1.3 構成:1.8)  

 

さーて、そろそろまた新譜を漁りに行かなくては。

T.I.GHOSTFACE B.G. 、BUBBA SPARXXX

E-40 、それに SCARFACE のもう一つの企画モノが

既にドロップされてるらしいし、

そのあたりに狙いをつけて来週中にでも行ってみます。

 

  

2006年4月12日 (水)

PROOF の死

既にご存知の方も多いと思いますが、

EMINEM 率いる D 12 のメンバーの中心人物、

PROOF が昨日 (現地時間で11日の早朝) 、

デトロイトにあるクラブ CCC 内で銃撃され

死亡する事件が起こりました。

このクラブは EMINEM が主演し、

話題を呼んだ映画 「8 MILE」 の舞台となる

8 MILE STREET 上に並んでいるとのコトです。

この事件が今後、

世間に与える衝撃の大きさはまだ計り知れませんが、

これから事件の詳細や、

関係者のコメントなどが各メディアに向けて

多数寄せられることは予想に易いでしょう。

 

というワケで、

今回は PROOF への追悼の意味も込めて、

彼が携わった D 12 としてのグループ作品と

彼のソロ作品について検証してみたいと思います。

まず D 12 作品から。

「DEVILS NIGHT」 (2001)

「D 12 WORLD」 (2004) 

200pxd12__devils_night__cd_cover200pxd12__d12_world__cd_cover  

 

 

 

ハッキリ言うと、実は僕はあまり D 12 が好きではない。

EMINEM の実力は認めるが、

彼のグループとなる D 12 はというと、

どうにもキワモノ的なイメージが強くて

どうしても馴染めないのだ。

彼らに対する個人的な失望感は

そもそも1ST作の時点で形成されてしまいました。

2ND作は少し盛り返してくれてなかなか良かったのだけど、

それでも繰り返し聴きたいと言うほどのモノでもなかった。

とかなんとか言いながら二作とも持ってる僕は

一体何なんでしょうね・・・??

まあそんな否定的な所から入ってますが、

それでもとりあえず2ND作内での PROOF

けっこう立ち回り方が上手く、

きちんとキャラが立っていて感心しました。

さすが D 12 内でも EMINEM に次ぐ実力者だけの事はある。

ちなみに、D 12 の初期メンバーは PROOF を筆頭に、

BUGZ (1999年死亡) 、EYE-KYU BLIZZARD

KILLA HAWKFUZZ の6人組だったそうで、

現在は EMINEMKON ARTISSWIFTKUNIVABIZARRE

PROOF の6人組に編成を変えて活動していたそうです。

つまり D 12 はそもそも PROOF のグループだった、

そういっても過言ではないようです。

PROOF の活動歴は長く、

地元デトロイトでもなかなか名が通っていたようで、

そのあたりは映画 「8 MILE」 の中でも描かれていたりしますね。

グループ内 -特に2ND作- での PROOF

際立っていると思えるのは、

何より彼のその声質がグループのアナーキーな方向性とは違って、

しごくマットウなHIP HOPの情感を宿していたからである。

しわぶいた声でのぶっきらぼうに吐き捨てるようなフロウは

BAD BOYBLACK ROB にも似通ったスタイルで、

なかなかカッコイイ。

それに無骨な感じがする割に、

意外と器用で複雑なライムのデリヴァーを見せていたりもして、

彼の実力の片鱗を充分に発揮しているのが

グループの2ND作から聴いて取れた。

。。。 

そんなワケでその実力を買って

彼のソロ作を手にするに至った。

 

「I MISS THE HIP HOP SHOP」 (2004)

Amal010  

 

 

 

この作品はメジャー・レーベルから出されたモノではなく、

内容もインディーに見合った

実にアンダーグラウンド的な作りで、

実際に持ってる人も少ないのではないだろうか?

インディー作品だけあって

EMINEMDRE らの参加はもちろんなく、

他の D 12 メンバーの参加も一切ない。

プロデューサーとして DJ PREMIER と 故 JAY DEE

それぞれ一曲ずつ楽曲提供で参加してるのみで、

あとは無名に近い地元の仲間がこの作品を盛り上げている。

構成としてはMIX CDに近いノリで、

非常にラフな雰囲気がするが、

それがデトロイトのアンダーグラウンド・シーンの空気を

絶妙に物語っているかのように受け取れたりもする。

しわぶいた声で吐き出す PROOF のライムが

またその雰囲気によく合っている。

作品としてのダイナミズムはいささか希薄に思えるが、

コンセプト的にはミニマルまとまっていて

好感が持てる作品である。

オススメはやはり PREMIER 作の⑫と、

JAY DEE 作の⑬かな。

他の曲もツブが立っていてけっこう好感触です。

  

ソロ作としては他にも

「SEARCHING FOR JERRY GARCIA」 という作品を

昨年 (2005) に出している。

Image_2  

 

 

 

さすがにこれは持ってない。

 

DRE 軍団率いるツアー 「UP IN SMOKE」 などで

EMINEM のサイドMCとしてその活躍が収められた映像が

色んな媒体で残っているので、

それらを見ながら彼の死に対し哀悼の意を捧げたいと思います。

 

REST IN PEACE !

 

2006年4月11日 (火)

地区分類に困るST. LOUIS

あ~困った!

何が困ったって、

アメリカのミズーリ州をHIP HOP的地区分類化するとなると、

どこにカテゴライズすればいいだろうか?

地域としてはセントラル (中部) とされるが、

HIP HOPマップではそこまで細分化したカテゴライズはない。

南部に近いとはいえ、

アーティスティックな毛色は南部のそれとはまた違うし、

もちろん東西部とは地理的にかけ離れすぎている。

ムリヤリ作ったNORTH (北部) に囲うにしては

それもまた違う毛色をしている。。。

 

イヤ、、、特にそんなに拘ってるワケじゃないんだけど、

このブログのカテゴリーでどこに入れようか、

それを迷ってるだけなんです。。。

よい案あればコメントください。

 

というワケで、

前置きをウダウダ書いて

ようやくここから今日の本題に入るのですが、

モグリじゃないHIP HOPヘッズならこの時点で

今回の話題の一応の目星は付いたんじゃないかと思います。

今回紹介するのは、そう、

NELLY とそのクルーの ST. LUNATICS の新譜

「WHO'S THE BOSS」 です。

766834  

 

 

 

ただ、この作品、新譜とは言っても、

正規盤の新譜ではありません。

いかがわしいニオイのプンプンする作品です。

サイトで探してもなかなか見当たらない、

それくらい胡散臭い作品になります。

ちなみに、名義は

“NELLY & ST. LUNATICS” になっています。 

 

セントルイスなんて

それまで見向きもされなかったような一地方都市を

一躍、HIP HOPマップに記載せしめた NELLY の出現は

まだ記憶に新しいところだと思います。

HIP HOPという枠に収まらない世界的なヒットで

スターダムへと一気にのし上がった彼。

僕が留学してた頃、

ちょうど NELLY の2NDがドロップされて間もない時期で、

MTV は毎日彼のプロモを飽きもせず流し続けていました。

ホント、ウンザリするくらいに!

とは言うものの、それほど嫌いではないです、NELLY

めちゃくちゃ小躍りするほど好きってワケでもないケド。。。

 

というワケで、NELLY とその愉快な仲間たちなんだけど、

前述したように、正規盤でない本作は、

ホントに胡散臭い作りになっています。

まず、NELLY の出番が少なすぎる。

あのアクの強い彼がどこにいるのか?

けっこう集中して聴いてないと聴き逃してしまうほど

今作での NELLY の存在感は薄い。

で、ST. LUNATICS の面々がその分頑張ってるのだが、

それがどうしても凡庸の粋を超えないのだ。

オケもちょっと古臭い。

昔の BAD BOY が得意とした煌びやかなネタ使いで、

妙に懐かしい感じがするが、

それが時代錯誤なもどかしさを生んでいる。

ってか、なんでこの作品出したのか

その意図がわかんない。

こづかい稼ぎにMIX CDを出すメジャー・アーティストは多いけど

そのテのモノなのかな?

にしても、時流を外し過ぎてるきらいがあるんだけど、

ここまでクオリティーが低いと

本来のアーティスト・イメージに傷付くんじゃないだろうか?

‘96-‘00あたりの曲が好きな人には

懐メロみたいなノリでいいかも。

僕個人としては “?” な作品だったけど。。。

 

オススメ度 5.0  

(ラップ:1.0 トラック:1.1 キャラ:1.1 話題性:0.7 構成:1.1)  

 

2006年4月 9日 (日)

DEM FRANCHIZE BOYZ

先週末は所用で滋賀県に行ってきました。

僕は兵庫県に住んでいるのですが、

滋賀と言えば同じ関西地区に属していながら、

通過することはあっても

その地に留まることを目的に行ったのは

実は今回初めてのことでした。

でも、日帰りの予定だったので、

観光はおろか、

琵琶湖さえ目にしないまま帰途に着かねばならず、

更には新快速なんかを使ったもんだから

帰宅したときにはもうヘトヘトに疲れてしまった。

しかも徹夜明けで向かったものだから、

もうわやくちゃです。。。

 

さて、話は変わって、

今日は DEM FRANCHIZE BOYZ

「ON TOP OUR GAME」 という作品を

紹介したいと思います。

Franchize_rev  

 

 

 

このグループについて簡単に説明しておくと、

彼らはアトランタを拠点に活動する

クランク系のグループで、

JERMAINE DUPRI 率いる SO SO DEF と契約を交わしたことで、

メジャー・デビュー作となる本作が

シーンから大注目を浴びています。

メンバーは BUDDIEJAZZALPARLAE の3MCと

プロデューサーの PIMPIN の4人 組。

そのスタイルはクランクとダーティー・サウスを

組み合わせた独自のモノで、

そこに J.D. のエッセンスが加わり、

洗練された音色も持ち合わせている。

このところ、南部産は南部産でも

ヒューストン印のアーティストの活躍が目立っていたので、

彼らのクランク印の音を聴くと妙に懐かしいような気がしてくる。。。

 

J.D. によるというか、

SO SO DEF による作品のパッケージングの

クオリティーの高さにはさすがに舌を巻くところがある。

本作全編を通して音の立ち方が素晴らしいのだ。

特に、クランク物には絶対に欠かすことのできない

ベース音の立ち方は

さすがベース・ミュージックを得意としてきた

SO SO DEF ならではの凄味が備わっている。

中でも、J.D. が直接携わっているのは、

楽曲提供で一曲とラップ参加で一曲

(+ボーナストラックで一曲) のみと少なめだが、

それでも、やはり彼の影響力の強さというか、

商業ベースに乗せるマス・アピールのこなれた構成は

改めて感心させられる。

 

件の J.D. 製作曲、①では U.G.K. の BUN Bが参加し、

続く②では SO SO DEF 軍団から

大将御自らと DA BRATBOW WOW が参加し、

のっけから盛り上げていく。

④では DIPSET から JIM JONES

ROC-A-FELLA 創設者 DAMON DASH が参加している。

TREY SONGZ が参加し流麗に歌い上げるメロウな⑦は

今作中のハイライトとなる曲だろう。

個人的にはシンセ音がレイドバック感を否応なく高める

⑨がお気に入りであったりする。

他にも、アカデミー賞を受賞して、

今、飛ぶ鳥落とす勢いの THREE 6 MAFIA が参加した⑪があり、

本作の話題作りに華を添えている。

 

僕的にはクランクは嫌いではない。

ただ、それほど熱心なクランク嗜好者でもない。

大体の作品は手に取っているが、

余程、強烈なインパクトを持ってないと、

この手の作品は心に引っ掛からないのである。

そういう意味で、僕はクランク作品を耳にする際、

その作品の持つカラーなりキャラクターなりに

重点を置いて聴いているのだが、

その点からすると、

本作は多少物足りないように思えたりもする。

それは SO SO DEF が行なった

パッケージングの功罪ではないだろうかと推測している。

LIL JONDAVID BANNER の作品に見られるような

生々しい熱気というものが

直に伝わってこないような気がするのだ。

そういう意味において

僕の偏見に満ちた感性は手厳しく、

本作に対しての印象はどうしてもその凡庸さを拭いきれないでいる。

 

オススメ度 6.4 

(ラップ:1.1 トラック:1.3 キャラ:1.1 話題性:1.4 構成:1.5)

  

2006年4月 5日 (水)

JUVENILE

僕が JUVENILE の姿を初めて見たのは

確か 「HA」 のプロモだったと思います。

カメラ慣れしてなくて、

フッド抜け出来てないその姿がすごくイナタい、、、

言い方は悪いが、

こんな小汚い近所にゴロツいてそうな兄ちゃんが

こうやってTV画面を賑わして、

スターダムにのし上がるのだから、

さすがアメリカ、器がデカいなあ。。。

そんな感想を持ったのを覚えています。

ラップも含めて、

そのスタイルは荒削りで粗野で、

でも、だからこそ溢れ出る彼の才能が逆に眩かった。

WU の面々にしても、MOBB DEEP にしても、

SNOOP にしても、BIGGIE にしても、

皆、デビュー時はそうだった。

(ちなみに、その当時、

実は JUVE はその時点でインディー・ベースで

二枚のアルバムをすでに発表していたわけなのだが・・・)

「HA」 で見る JUVE

そんな生々しいクロさが全身から滲み出ていた。

 

あれから約8年 (!) 経ち、

そんな彼もすっかり様変わり。

テレビ映りも良くなったし、

ラップのスタイルもエスタブリッシュされて、

すっかり洗練されちゃいました。

僕としてはものすごーく残念ではあるけれど。。。

今回はそんな JUVENILE の新譜

「REALITY CHECK」 を紹介したいと思います。

Juvenile_realitycheck  

 

 

 

CASH MONEY RECORDS とのゴタゴタがありながら

前作ではセールスの為にのみ

同レーベルに戻って作品を出した JUVE も、

新たに ATLANTIC と契約を交わし、

心機一転となった作品です。

プロデューサー陣には、XL SINISTA

昨今のシーンに余さず名を残している

COOL & DRE に、SCOTT STORCH らが参加。

他にも LIL JONBRIAN McKNIGHT に、

旧友 MANNIE FRESH ら大物が

各一曲ずつ楽曲提供していて、

さすが ATLANTIC

その周到な人選ぶりにメジャーの威光が窺える。

スクラッチが曲間のいたるところで冴えまくる③、

スムースでメロウなシングル・カット曲⑤、

今や完全に SCREW マナーの楽曲とセットで

客演するようになった MIKE JONES

それに PAUL WALL 参加の⑧、

チカーノちっくなメロウなトラック上に

TREY SONGZ の流麗に歌い上げるフックが映える⑪、

LIL JON らしい、いかにもキャッチーでユニークな楽曲の⑭、

MANNIE らしいドラム乱れ打ちの攻撃的な楽曲の⑮、

思いっきり色が変わり正に異色ながら、

BRIAN McKNIGHT との蜜月の相性の良さが窺える⑯など、

なかなか見せ場の多い作品に仕上がっている。

他にも EIGHTBALLBUN B

LUDACRISFAT JOE らが参加し、

JUVE 率いる UTP (UP TOWN PERIOD) の面々も

作品に華を添えている。

 

JUVE 自身、前述したように

そのカメラ映りなどにまつわる外姿も、

肩に力の抜けたフロウも、

実に洗練されたものとなっている。

それは妙味でもあるが、

逆に煌きの褪せたようなもったいなさも

併せて感じずにはいられない。

 

ちなみに、

ニューオリンズ出身の彼は

CASH MONEY 自体がニューオリンズをレペゼンしているのだが)

ハリケーン・カトリーナの被災から

未だ復興の兆しが見えないでいる地元を舞台にして

ビデオ撮影を行なっており、

①のプロモはその状況をまざまざと示している。

社会的にも反響を呼んだビデオで、

ホームページでも見れるので是非見てみてください。

 

オススメ度 7.2 

(ラップ:1.5 トラック:1.3 キャラ:1.6 話題性:1.5 構成:1.3)  

2006年4月 3日 (月)

COFFEE AND CIGARETTES

昨夜は久々、しこたま酒を飲んだ。

僕がしこたま飲む時は大体いつも一人で手酌酒です。

片手に安ウィスキーのストレートを並々と注いだロックグラスと、

もう一方にはショウペンハウエル。。。

昨日、何故か急に久々ニーチェが読みたくなって、

図書館に行って借り出してきたのだけど、

隣にあったショウペンハウエルもついでに借りてきてしまったのです。

そして例のごとき、のたくるような難解な文章を

酒の酔いに任せて読んでいくのです。

ニーチェが読みたかったのに、

結果的にはショウペンハウエルの方がオモシロかった。

オモシロかったと言うのもなんですが。。。

それにしても、、、

ベタすぎますね、ニーチェショウペンハウエルだなんて。

 

そんな酔いどれの中でレンタルしてた映画を見ました。

それが

「COFFEE AND CIGARETTES」

B0009ygwou09  

 

 

 

 

 

WURZAGZA が本人役で快演する

オムニバス的な映画になります。

監督は、RZA が音楽を担当したことでも有名な

「GHOST DOG」 の監督でお馴染みの JIM JARMUSCH

コイツがすごい出来で、

酔っ払ってないとまともに見れないほどの作品です。

僕は酩酊してたので、

最初から最後までクスクス笑いながら

オモシロ可笑しく見れたのですが、

シラフの時にもう一度見たいと思えるような代物ではありません。

ちなみに、

RZAGZA が出てるからといって

全然HIP HOP的な要素のある映画ではありません。

題名の示すとーり、

様々な登場人物が、様々なシチュエーションで、

ただひたすらにコーヒーを飲み (紅茶の場合もあるケド) 、

ただひたすらにタバコをふかしまくって会話を織り成す、

そういう作品です。

‘80年代的に言えば

“前衛的” とも言えなくはないでしょうが。。。

そうそう簡単には

他人にオススメできるような作品ではありませんが、

どうしようもなく時間を持て余していて、

300円くらい捨ててもかまわないという方で、

興味を魅かれるようであれば

レンタル屋さんで借りてみられてはいかがでしょうか?

  

とにかく作品中の人物たちが

いかにも美味そうにコーヒーを飲み、タバコを吸うので、

酔っ払ってた僕も感化されてしまいました。

僕はタバコは吸わないのですが、

とりあえず、映画を見終えてから、

思いっきり濃いコーヒーを入れて飲みました。

おかげで、朝目覚めた時、

二日酔いは全然ないのですが、

胃が痛くてしょうがなかった。

さすがに空腹でボトル一本のウィスキーと

強いブラック・コーヒーを流し込むと

翌日胃に響きます。。。

 

 

2006年4月 1日 (土)

FIVE DEEZ なんていかが?

HIP HOP のマス・ベクトルが

ギャングスタで、サグで、ピンプで、

プレイヤー志向の方向へと大きく傾き過ぎた時、

それに対するアンチテーゼととして

いわゆる “良質のグッド・ミュージックとしてのHIP HOP”が

反動的に大きく取り上げられる、

一種のムーブメントみたいなモノがあった。

。。。

でもこのムーブメントというか、

時代のサイクルはこれまでのHIP HOP史の中でも

何度も繰り返されていることで、

一度きりの流行り廃りではない。

“NATIVE TONGUE” を称する NEW SCHOOLERS や

彼らのムーブメントを後継する “NEO NATIVE TONGUE”

その最たる存在である。

 

と、ここまで書いておきながら

今回紹介する作品は前述した2つのムーブメントとはまた異なる。

今日は FIVE DEEZ というグループの

「KOMMUNICATOR」 という作品を紹介します。

679507  

 

 

 

FIVE DEEZ といえば

鬼才のプロデューサー FAT JON を中心としたグループとして

ご存知の方が多いのではないだろうか。

オハイオ州はシンシナティーを拠点にした彼らの活動は

周囲に有能な同業者を惹きつけ合っている。

LONE CATALYSTS UNSPOKEN HARD といった面々だ。

彼らは決してシーンに暖かく迎え入れられたわけではない。

しかし、

彼らの溢れるHIP HOPへの愛情は世界に充分伝わっただろうし、

それを高く評価したオーディエンスもいる。

日本は彼らに対して好意的な受け止め方をしている。

FAT JON が日本のアニメ 「SAMURAI CHANPLOO」

サントラなどに参加したりするなど、

その形跡は顕著である。

彼らの作品群は日本盤として店頭に並んだものが多く、

その帯にある売り文句はズバリこう、、、

“良質のHIP HOP”・・・

 

前置きが長くなってしまいましたが、

FIVE DEEZ の久々の新作です。

全体を評して、

なんと静かで、穏やかで、くつろいだ音楽だろう!

それはいわゆるレイドバック感ではない。

確信犯めいたいかにも FAT JON らしい楽曲構成で、

全編を通したイズムはまるで揺るぎない。

②、③からオールド・スクール・マナーの④にかけての流れは

正に絶品です!

全11曲とミニマルな作りだが、

タイトにまとまったそのテの嗜好者にはたまらないクオリティー。

 

オススメ度 7.1 

(ラップ:1.2 トラック:1.9 キャラ:1.1 話題性:1.0 構成:1.9)  

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